映像『実写エヴァンゲリオン』(2005年)の解説

※※上の動画が見られない場合は削除されてしまった可能性が高いです※※

前回の解説の『実写ドラゴンボール』の次のライブの幕間に使用するために制作したのがこの映像でした。

ドラゴンボールでの技術進歩(当時からすると中々なのです 信じて)により、
満を持してこの題材を選んだのでありました。

アニメのオープニングとしてはカット数が圧倒的に多く格好良いので、
是非これをいつかやってみたいと温めていたのでした。

ただ、漠然とやったのでは面白くありません。
そこで、

《カット数や登場キャラクターが多くて大変そうならば
 いっそのこと一人の役者でやってもっと大変にしてしまおう》

この思い付きがメンバーを地獄の底へと真っ逆さまに突き落とすことになります。

一人で全キャラを撮影するということは作業効率が大変悪いのです。1キャラずつ衣装を着てメイクをして撮影、その繰り返し。

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実写エヴァンゲリオン素材 2020_06_09 7_28_42
実写エヴァンゲリオン素材 2020_06_09 7_29_03

驚くべきことにこの写真素材たちはほんの一部です。

メンバーは全員が役者を志すために団体に参加していたはずなのに、
本番まで一ヶ月を切っているにも関わらず台本はほぼ無く、
(当時は本当に遅かったです ごめんなさい 本番当日に渡したことも何回かありましたっけ)

毎日稽古場に集まってやることと言えば

・映像の衣装作成
・映像キャラのメイク
・映像の撮影
・映像の編集(これは自宅)

とにかく目の前にある膨大な量の撮影スケジュールをこなしていく日々、、、

今では当たり前ですが当時はまだ見慣れないグリーンバック(CG撮影で良く見る緑の布で覆われた部屋)を、
毎回稽古場に貼ったり剥がしたりする作業を前途ある若手舞台役者たちがしていたかと思うと泣けてきます。

努力が報われたという言葉は彼らにとって適してはいないと思いますが、この動画は跳ねます。

EVANGELION エヴァンゲリオン 実写版OP - YouTube および他 2 ページ - 個人 - Microsoft​ Edge 2020_06_09 8_59_04_LI

どこぞの誰か(全然怒ってないので宜しかったらご連絡下さい お酒でも飲みましょう)
がアップしてくださった動画は何百万回も再生されていました。それがニつほどあったと思います。
(残念ながらどれもが削除されています)


この頃からカカフカカ企画と言えば《幕間の映像》だと評判が立ち始め、
ライブのアンケートにも大多数が映像のことばかり、
自ら始めたことですが手放しで喜べない事態へと深みに嵌っていくのでした。

YouTubeのおかげで弱小劇団にしては日本全国全世界に知られていましたが
(注意 ネットの世界のみ)
劇団だとはほとんど認知されていなかったでしょう。

雑誌からも取材がきたり、よくわからない賞と15万円の賞金をもらったりしました。
(確か賞金は『実写スーパーマリオ』で)

もちろんその賞金は舞台道具や衣装などに使、、、
うはずもなく新しいカメラを買ったのでした。(本当に馬鹿)

下の写真は雑誌に載った写真です。
ちゃんとプロのカメラマンにスタジオで撮ってもらったものです。

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特殊な雑誌の1ページにしか見えません。なんだか情けないです。


最後にこの動画で僕の唯一のお気に入りポイントをお伝えします。

ある日僕は衣装メイク班にある注文をしました。

「『渚カヲル』というキャラクターはイケメンだからイケメンにしよう」

「元が無理です」

「じゃあ顔面をテーピングで覆い、そこにイケメンを書こう」

「え?、、、はい」

画像6

これ、息はどうしてるんだろう?

画像7

おおっ!これは、、、イケメンか?

画像8


笑えます。


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