【政策参与のおはなし(その21)】議論のとりまとめにあたって意見を述べる(2024年4月25日第6回吉野町行政サービスの変革・新庁舎整備検討審議会)
これは何?
※以下、テンプレ的に吉野町審議会の場合は同じ記載です
2023年11月から設置された奈良県吉野町の審議会「吉野町行政サービスの変革・新庁舎整備検討審議会」の委員になりました。
参与としての肩書で、他自治体の審議会に参画することになったので「政策参与のおはなし」という括りの中で審議会で活動を記録するものです。
審議会では議事概要なども公開されていますので、基本的にはそこの私パートの抜粋を中心にしつつ、最低限の編集をしています。
意見を述べました
5月20日に会議録の速報が掲載されました。第6回審議会は「第5回審議会の『審議の深堀り』」をテーマとした回で、オンラインで参加した私も各委員順で意見を述べています。
これまでの議論を踏まえて、各委員からコメントをするという流れで私からも意見を述べました。
とりまとめにあたって
共通認識事項は、皆さんがおっしゃっていたとおり、これでいいかと思います。
スタート時点は、庁舎整備にフォーカスされていたと思いますが、本審議会のさまざまな議論により、私も歴史や地域について勉強させてもらいながら、最終的に将来のまちづくりという観点で、視座の高い答申を作っていくところに落ち着いてきたかと思います。その間に、皆様が熱心に議論されていたこと、それに対応して事務局が様々な調査や資料を作成し、提供いただいたことを感謝したいと思います。
議論はここから
そう申し上げた上で、繰り返しになるかもしれませんが、もっと議論しないといけないと思います。 町民代表委員や公募委員の皆様を前に申し上げにくいですが、議論するべき内容はこれだけではありません。皆様からは、まだ言いたいことがあるとおっしゃった方がいたと思います。庁舎整備するまでの間に審議会という形ではなくとも、まちづくりに関して、このような議論する機会は引き続き必要です。みんなが関わるような場づくりを役場側でもいいですし、今回このようなご縁を頂いた皆様と一緒に作っていくことが大切だと思います。 役場にも申し上げることとしては、「十分意見を聞きました」というようなことにならないように、十分な意見交換を続けていくことが大切です。
庁舎整備を契機として将来のまちづくりに関わる人を見つける
金野委員とのやりとりで申し上げましたとおり、そのような中から庁舎整備を契機とした将来のまちづくりに関わる人を見つけて行くことやそのような人を育てていくような観点が重要です。
どのような行政サービスを目指すか具体的な議論が必要
それから細かい話になりますが、前回私からのリクエストに対応していただき、本日の資料で利用状況やアンケート等をいただきました。これもさらに具体的な議論が必要だと思います。
要件の明確化
庁舎整備を実際に進めていく時に、具体的にどのようなシステムやファシリティーの中身、仕事のあり方を実装するかについては、要件が明確になっていません。アンケートや審議会での議論の中で「こうなればいいな」という話も出ていましたが、当事者が十分解像度高く課題を認識し、「こうすべきだ」とうまく言えていない可能性もあります。 そうした中で、住民も役場もお互い誤解したままつくると違うものになることは、よくあるパターンです。
フロントヤード改革を実現する上で重要なこと
ご紹介した「書かない窓口」や様々なフロントヤード改革をいろいろな自治体で今年度から本格的にスタートする年となっていますが、先行している自治体でも上手くいっていないというお話を聞きます。これは表面的なところではなく、委員のご指摘にあったとおりBPRの観点で本質的に課題を解決して、業務の効率化かつ品質の高いものにすることを目指し、職員が改めて自分の仕事を振り返ることに着手する必要がありますし、これには時間がかかるので、実現しない可能性があることに注意が必要です。
そのためのデータの活用
例えば、今回郵便局やコンビニのデータをいただいています。このように細か いですが、きちんとデータ分析して、自分達でやっていることがどのように伝わっているのか、その中からどのようなニーズがあるのかを知る必要があります。 郵便局で「問題はなかった」というだけではなく、どのような経緯で、どのようなやり取りをしたのか、何でこの方法を知ったかについてなど確認するべきことは他にもあります。 また、コンビニで、何月何日の何時ぐらいに証明書交付がされたかのデータまでは取れないようですが、例えば 24 時間使えるのであれば、夜中に利用する人もいるのかは、きちんと追い掛けることもできるようにシステムを考えることは必要ですし、そこから新しいより良いサービスを考えていくという方向性が今求められていることかと思います。
広域的な取り組みとの連携も〜奈良県スーパーアプリとの関係〜
最後に別件ですが、先日奈良県庁の方から、デジタル上で様々な手続きや施設予約などができる県内統一の「スーパーアプリ」と呼ばれるものを作ったと伺いました。
アプリの「形」だけできており、「中身」はまだない状態で、これから奈良県内の市町村と一緒に作っていくために体制を整えているというお話でした。このアプリと、吉野町が新しい行政サービスのあり方を考えるタイミングがちょうど揃っていますので、奈良県と連携して、上手く吉野町に取り込むべきですし、吉野町で必要だったものは、他の市町村に役に立ちます。これはコスト的にもメリットになるやり方があると思いますので、こうした取り組みと上手く連携させながら今回の庁舎整備までの時間を使っていきたいと思った次第です。
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