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Lyrics

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2022年1月の記事一覧

紙飛行機

あの日 未来図で作った紙飛行機は どこまで飛んだかな たぶん 誰かが拾い上げても わかんないだろうね 何でも描いていいって 許されていたけれど 空にルールなんかないって 思い込んでいた 画用紙にしようか 世界地図にしようか 試しにさ 内緒でもう一度 私たちだけで 紙飛行機 作ってみようよ 私たちは今 何色に染まって 見えるんだろうね それで 大人になれるなら 間違いでもないけど 何でも描いてしまったら 一つになれないかな 夏が過ぎる度に まだ夢中って思える 重ね合わ

散歩

自動販売機のコーヒーはもう 一本で売り切れになって きまりの悪い朝 思いつきで 散歩に出たことを悔やむ あぁ いいから ほら いいから 飲めばいいから あぁ つないだ右手は まだ なじんでこないや 寒稽古の後 白い息遣いで ちぢこまっている輩 研ぎ澄まされた冬の空気がもう からだの芯までひびくよ あぁ オレにも ちょっと でいいから 飲ませてくれよ あぁ つないだ右手を きゅうっと 握りしめた カサついた指先が なんだかこう 頼りなく思えてしまって 「ホント 寒いね

アットホーム

部屋の窓から 明りがする 何かを焦がした においがして やがて生活の音がした ありそうで ありがたい そんな暮らしが 始まって 僕はこれから どれくらい 君の内緒を 知るだろう 擦りガラス越しの影は 部屋の奥に消えた 面と向かった 食卓は 初めてなわけじゃ ないけれど 遠慮が混じった音がした ありふれた現実が そうとは知らず 始まって たぶんこの世で 一番の 小さな幸せ 探してる 大丈夫 心配はないよ 君の声で 想った 君はこれから どれくらい 僕の内緒を 知るだ

口ぐせ

暇だからといって 前に話した名作を 君は借りてきて そのうちあくび そうだろうな 宇宙の旅は 遠い話 大雑把に好きなんだ 必要のない言い訳は いつかのような 感じがした 雨は止まなくて 君は頬杖つきながら あごをカクカクさせて どうしてこれが いいのですか モノリスの声は 深い響き わかんなくていい 諦めがちな言い方は 怒らせたような 感じがして 言葉じゃないんだ いつもの悪い口ぐせと おんなじような 感じにした