見出し画像

投資と行動経済学

今日はお金を運用していくうえでの心得のお話です。投資パフォーマンスにはヒトの心理が非常に大きく影響を与えています。それを知っているか知っていないかで、、パフォーマンスが30~40%改善することも可能です。冷静な自分と冷静でない自分と。いかに機械的に淡々と投資するか、いかに投資の手間を省くか、いかに日々ウォッチしなくていい仕組みを作るか、が投資パフォーマンスを飛躍的に向上させるきっかけになります。

長期志向の「自分」と短期志向の「自分」

「投資をしていく上で長期間投資をし続けていくことが大事だからこの株を買って10年持ち続けるぞ!」しかし、いざ株を買ってみると毎日の値動きが気になってきます。3か月後20%値上がりして喜んだのもつかの間、1年後には元の値段を割り込み、更に10%マイナス。。それ以上の下落が怖いからマイナス10%で損切り。「20%プラスで売っておけばよかった。。でもマイナス10%でそれ以上下落してたかもしれないから仕方ない。。」みたいな状況のお客さんを証券会社の支店勤務時代たくさん見てきました。

投資はセオリー通り長期で!と思ってたのに、結果的に短期志向の自分になってしまうことがあるんですよね。

では、実際長期投資と短期投資はパフォーマンスに影響するのでしょうか。

1年間、短期投資のパフォーマンス

下記は1年間世界の株式指数に投資して毎年売却した際のパフォーマンスです。プラス40%からマイナス60までばらつきが大きいのが特徴で、これはタイミングをつかまない限り結果を出し続けるのが難しい、ギャンブル的な投資になってしまします。(投資タイミングと時間の話もどっかでしたいと思います。)

画像1

10年間、長期投資のパフォーマンス

10年間頑張って長期投資した場合はどうでしょうか。下記は毎年スタート時期が1年ずつずれて10年間投資し続けた場合の実績です。(例:05 年なら05年スタートで10年間運用した場合の年率換算が6%だったの意味になります。)注目すべきはマイナスが少ない!!2回しかない!しかもリーマンショックのところだけ!

画像2

では、、適切な短期的判断の積み重ねをすれば良い??

今度は売り買いを繰り返し、短期的な投資を積み重ねていったらパフォーマンスが良くなるのか?という観点でみてみます。下記のグラフは1日~5年間の投資判断における利益or損失の確立をあらわしたものです。が、短期的な投資判断を積み重ねても長期的に適切な投資判断にはならなそうです。。1日だと利益になる確率52%、損失になる確率48%、これを毎日繰り返してもただのギャンブルですね。

画像3

時間は最強の武器、時間を味方にする投資手法

投資において「長期間保有し続ける」ことの効果は絶大なのですが、上がったり下がったり、損得が見えるとヒトは心理的に揺さぶられてしまうので判断が変化してしまうことがあるんですよね。特に個別株式の投資やFX、仮想通貨など、日々ネット証券やネット上の取引所で価格をウォッチしてしまう投資の場合に顕著です。

このようなことを避けるために、まずは判断が揺らいでしまう自分がいる、ということを知っていることが重要です。そして、そうならないための時間という最強の武器を味方にする投資手法を知ることも大変有効です。目的に応じて投資対象、手法を変えるわけですが、このnoteでお伝えしていきたい基本コンセプトが手間のかからない投資、人に頼らずに自分で出来る投資、コストが安い投資なのでその観点で次回以降紹介していきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?