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ナイチンゲール『看護覚え書き』を聴く#047

フローレンス・ナイチンゲールが著した『看護覚え書き』のオーディオ・ブックを配信します。HNS(=防府看護専門学校)の学生・生徒だけなく、卒業生や看護師を志す、すべての人に向けた配信です。ご自由にお聴きください。

#047 :感染について

私たちはありきたりの言葉で感染と呼ばれるものを忘れてはならない。一般の人々は感染を恐れるが、逆に感染に関して避けるべき習慣を頻繁に行っている。

例えば、天然痘ほど接触を介して、感染または伝染しやすいものはない。と思われており、少し前までは病人を重い寝具で包み込み、その一方で、火を勢いよく燃やして、窓を締め切っていた。当然であるが、このようなような情報により、天然痘は非常に感染力が強まった。

流布している感染と言う概念には、患者よりも自分に対して、はるかに注意を払わなければならないということが含まれていないだろうか。つまりたとえば患者とあまり一緒にないほうが安全であり、患者の希望にあまり気を配らないほうが安全であると言うように。

しかし患者を懸命に、そして人間的に世話することが、感染に対する最善の防御なのだ。
(2023年6月23日配信)

フローレス・ナイチンゲール(Florence Nightingale):1820年-1910年:近代医療統計学および看護統計学の始祖。近代看護教育の母。

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