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製品への文字入れ関係まとめ

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立体的な製品に文字を入れる際の自分が持ち合わせている知見をまとめてます
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工業製品への文字入れ技法(2)

前回の記事では光とインクを用いる文字入れ技法を紹介しました。 今回は金属を主に用いる文字入れ技法を紹介します。 機械彫刻概要: 木材や金属製の部品に対して、CNCフライスやパンタグラフ彫刻機と言った加工機を用いて文字入れする技法です。ボールエンドミルやエンドミルと呼ばれる刃物で金属を削って文字の形状を作ります。文字形状の周囲を削るか、文字形状の内部を削るかで表情を変えられます。印鑑でいうところの陽刻と陰刻ですね。 文字部分の特徴: 製品と文字の素材が同一なので文字が消えに

工業製品への文字入れ技法(1)

この記事の目的身の回りにある工業製品には使い方や機能の説明、輸出入に必要な記載、ブランドロゴなどが入れられていますが、それらの文字の入れ方を気にしたことはあるでしょうか。 この記事では「文字の入れ方」という視点から工業製品の作り方を紹介することで、身の回りの製品を理解する手がかりをお届けします。 この世に存在するすべての文字入れ技法を網羅出来ているわけではありませんが、この記事をきっかけにして製品の見方が変わると嬉しいです。 なぜ「印刷」ではなく「文字入れ」と書いたか

Fonts Dance With Errors

日本語版の記事はこちら In my work as a product designer, or industrial designer, I often deal with text that is placed on the surface of products. As I worked with Adobe illustrator, I couldn't ignore the errors contained in the fonts, and when I lo

フォントは誤差と踊る

English version is here. プロダクトデザイナー、インダストリアルデザイナー、工業デザイナーと呼ばれる仕事をしていると、製品の表面に配置する文字をよく取り扱う。 Adobe illustratorを扱う中でフォントに含まれる誤差をどうしても無視できず、原因を探ったところアウトライン化時のフォントサイズによって生成されるパスが僅かに異なることを突き止めた。もしかすると自分以外の人には常識だったのかもしれないが…. ごく個人的な興味としてこの誤差をキチ