Quality over Quantity

「若手のうちは無理ができるからたくさん働いてたくさん成果を出した方がいい」

こんな言説をたまに聞く。個人的にこれは最善の道では無いと思っている。

まず、量で成果を生み出そうという思考について。人間は生物なので、量が増えるにつれて、質が落ちておくことは必然である。変化に対して反応が鈍くなっていく=慣れていくのは生物である以上避けられない。経済の効用逓減の法則もその一つであろう。有限のリソースしか持っていないにも関わらず、質を低下させてまで量を生み出していくのは果たして効率的なのだろうか。

仮に量で成果を生み出せたとしよう。果たしてそれは長期的に見て最大の成果なのか。

定時は集中して業務をしつつ、定時以外ではきっぱり頭を切り替えて別のことを勉強したとしよう。先ほど言った通り、一つのことに対して取り組む時間が短いほど質は高くなる。つまり、業務も業務外の勉強も比較的高い集中を保つことができる。質の観点だけでなく、業務外の勉強がそのうち業務に活きるかもしれないという利点もある。

また、大量の残業によって成果を生み出すタイプの場合、将来の自分を苦しめることになる。周りや上司はその成果だけをみて、背後にどれほどの残業があるのかを忘れがち/知らないからである。周りからの期待に応えるべく、将来も大量の残業をして成果を出していくしか道はない。これがいかにハードな道であるかは火を見るより明らかである。

目の前の仕事の成果も重要だが、長期的な目線を忘れずに、成果の最大化を図っていくことが重要だと考えている。繁忙期など、時には残業をすることも必要だろう。それを除き、恒常的に残業をするようなワークスタイルではなく、業務は凡そ定時で終えつつ、定時外は業務とは別の勉強や自己研鑽に励むことで最大の成果を生んでいきたい。


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