見出し画像

ファンダを見ない理由

こんにちは、ザキです。

今回はファンダって見る必要が無いということを説明していきます。


以前、投資と投機について説明したときも言いましたが、

基本的に投機でファンダを見るというのはご法度なわけです。

なぜならそれは投資の領分だからです。


まあ、それはそうとして、

別の面からも説明してみたいと思います。


皆さんは経済学って学んだことありますかね?

経済学って言えば、GDPとか、マネーサプライとかでしょ、って

用語だけは知っているという人もいれば、


私は大学でミクロ、マクロやりました!って人もいると思います。

わたしは、自己啓発でやったことがきっかけですが、

経済学からもファンダを見る必要が無いというのが説明できます。


経済学と言えばケインズ!

ケインズと言えば、神の見えざる手


名前は知っていても、よくわかんないなぁって人も多いと思います。


簡単に言えば、

商品の値段っていうのは、何も考えなくても適正価格になるって話です。

画像1

ここでは、米相場のことを考えてみましょう。


例えば、米が不作で値段が上がってしまうと怯える

仲買人がいるとします。


ヤバい、今年はヤバい、いくらになるか全然わからないぞ

そうはいっても買わないで帰るわけにもいかない

ある程度の値段で去年と同じだけ買えれば、今年は御の字だ


一方そのころ投機家は、


西の方で米が不作だったらしい

今年は値段が上がるな。っていう事は、

わざと買い占めて価格を釣り上げてから

売り抜けることができるかもしれないぞ、フフフ


ファンダを妄信する一般投機家

ある筋の情報によると

不作によって米が上がるらしい

今年は買い一択だ

米が上がるぞ、備蓄した米がある家庭は、

食べずにとっておけば、年末には金貨と交換できるようになるぞ!!

ワーーーーワーーーーー!!!


北の仲買人

西は不作だったらしいな

こちら側は昨年並みの生産ができたから

少しグレードの低い米も合わせて買ってみるか



こうして色々な思惑がありながら、

各々仕入れを行った


西の仲買人は1俵あたり金貨10枚で買った

去年は9枚だったので、仕入れ値としては高くなってしまったが

同数仕入れることができたため満足しているようだ。


北の仲買人は、北の生産量を知っていたので、

焦らず価格が落ち着いてから、1俵あたり金貨9枚で買った

生産量が減少する中で、昨年並みの仕入れ値で買う事が出来たので

満足しているようだ。


投機家は最初に9.5枚で買い付けを行い

金貨11枚で一般投機家に所有権を売りつけることに成功した

不作で高止まりを予想する人間が出てくることはわかっており

ほぼ最高値で売り抜けることができたので、満足しているようだ。


一般投機家は昨年より平均価格が高い位置から始まったことで

価格が上がってしまう前に、買い切りたいと考えていた

不作の情報はまだ広まっていないのだ。

徐々に価格が上がっていくのも気になる。

急がないと!

金貨9枚で10俵、10枚で10俵、11枚で10俵、計30俵買った

いくら高いと言っても、生産量が少ないことに気付いた仲買人が

あとから頭を下げて、この所有権を求めて声をかけてくるだろう。

そうしたら今年は遊んで暮らせるぞ



思っているうちに価格は下がって行く。

いまでは、1俵10枚で売っているところもない。

なんでだ?

不作の情報も確かだった!

米は上がるはずなんだ!

そう思っているうちにもみるみる下がり、

とうとう1俵9枚で取引されている。


そもそも米を販売するルートだって持っていない。

この会場で売り抜け差益を得るつもりだったからだ。

ただ大量の米を腐るまで持ち続けるのはごめんだ。

そう思い、買った30俵を1俵9枚で転売した。


おっかぁ、今日の握り飯は、塩味きついぜ。

来るときはたんまりあったお金も

帰るときには無一文。

涙を浮かべながら歩く横には

満足そうに歩く仲買人たちがいた。


結局、情報に踊らされたのだと気づいたのはずっと後の話

それ以降、投機には手を出さないようになったという。


おしまい


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まあ、こんなイメージですね。

結局情報っていうのは、全部わからないわけですね。

売る側からすれば、高売りしたいけど、売れ残るようなことはしたくないのです。

買い手側からすれば、最低限の数量を買った後は、価格に応じて買うか買わないかを決めるわけです。

そうすると買い手の求める数量(需要)と売り手が売りたい数量(供給)の関係性のなかで徐々に価格が変動し、適正価格を実現するというのが神の見えざる手の意味です。

これは、米相場の時代、つまり江戸時代から日本にあった考え方です。

つまり、ちょんまげを頭にのっけている人たちが、現在の経済学とおなじようなことを考えて取引をしていたことになります。

今回の例の中で、ただ一人損をした存在。

ファンダを妄信する一般投機家は、そういった市場原理を知らずに、

上がり続けるはずだから、買い続ける。

という行動をとりました。

これにはおかしい点が2点あります。

まず、その情報のインパクトはどのくらいなのか。

価格を上げ続ける力がある情報なのかという事。

2つ目は、その情報を打ち消す情報が無いのかという事。

別の生産地で豊作で価格が下がってしまうと憂いている生産者がいれば、

不作で高騰という未来はないのです。


私たちが目指す、相場観のある投機家はどうだったでしょうか。

上がり始めで買って、下がり始めたら売る。

ただこれだけ。

上げ続ける力があるかも、

他の反対情報があるかも

全て値動きのみで考察する。

というよりも、考察もしていないかもしれません。

ただ値動きについて行けばいい

これこそが投機家の本分です。


今回はファンダを見なくていい理由を

神の見えざる手で説明してみました。

この辺は金融リテラシーみたいなもので、

あまり説明されたりしないので、

常識として知っておくといいです。


ちなみに私が大好きな木佐森吉太郎の本

画像2

これにもばっちり書いてある内容です。


買うと高いので、皆さんに向けて少しずつ説明していきたいと思います。

以上。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?