流しの国語辞典「牛」編
角のある牛の姿からできた漢字。
「大獣・大肉(オホシシ)」から来たという説がある。
現在家畜として飼われている牛は絶滅した野生種
のオーロックスを改良したもの。
日本名言集には「うしし」と記述があり、
これは農耕などの使役のとき牛を鞭で打ちながら
労働させたので「打ち使う獣(しし)」と言う意味
から来たとされている。
盛り塩の話。
塩を三角錐型あるいは円錐型に盛り、玄関先や
家の中に置く奈良・平安時代から残る風習で、
主に縁起担ぎ、厄除け、魔除けの意味を持つ。
仏教でも清める際に塩を撒くし、神道においても
神棚に盛り塩をする風習がある。
古事記においても海水で禊・祓いをする潮垢離
(しおごり)が行われていたと記述がある。
昔、貴族の移動は牛車と呼ばれる乗り物で、
一夫多妻制で男性が女性のもとへと通う通い婚が
主流だった。
愛する夫が足繁く自分のもとに通ってほしいと
考えた妻が玄関に盛り塩をするようになった。
夫を乗せた牛車がその妻の家に停まるようになる。
玄関に盛られた塩を牛が舐め、動かなくなるから。
当時、着物を床に擦るように歩くことから
1人で外を歩くことは難しいため、そこに泊まる
ようになる。
こんな話もあり、盛り塩をすると待ち人が来ると
され、商売繁盛、千客万来の縁起ものとして、
お店の玄関に今でも置かれるのはこのためだ。
盛り塩をする際は霧吹きで塩を少し固めてから
行うと作りやすい。
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