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WACATE2024夏 BPP賞をいただきました

先日、WACATE2024 夏に参加した旨の記事を書きましたが、実はそこでBest Position Paper賞、通称BPP賞をいただいていたのでした。

WACATEでは参加申し込み時に、ポジションペーパーと呼ばれる自己紹介や意気込みを書いたペライチを提出する必要があります。そして2日間の最後、ポジションペーパーの中から優れたものに対して、3つの賞から表彰を行います。

そのうちBPP賞は参加者投票で決まる大賞的なやつで、たいへん光栄なことです。

まさかじぶんがいただけるだなんて、つゆともおもっておらず、とってもおどろきました。ほんとうにありがとうございます。

実は去年もポジションペーパーに関してnoteを書いています。去年はMost Accelerating Paper賞をいただきました。

今年もポジションペーパーを公開しておくのと、書きながら思ったことを記しておきます。

ほんのり修正をいれました

書きながら考えていたこと

2回目の参加ですので、どんなポジションペーパーが多いかとか、その中でもどんなポジションペーパーが目を引くかなどは、なんとなく理解していました。

その上で自分はメッセージを書くことを大事にしたいと思いました。

ポジションペーパーは自己紹介に使うものなので、多くの人が自己紹介を書いています。しかし、どんな仕事をしているか、どんなものが好きかなど、要素を羅列したところで、その人の「人となり」はなかなか伝わらないと感じています。

それなら、自分がぜひ言いたいこと、伝えたいことを書くほうが、自分というものが伝わるのではないか。なのでメッセージをちゃんと書くことで、自己紹介の代わりとしたいと考えました。

去年の参加でどんな変化があったか

今回は2回目の参加でしたから、1回目で何を学んだのか、1回目からの半年間で何が変わったのかを考えました。

ポジションペーパーに書きました通り、当時抱えていた不安が消えたわけではありません。ですが、不安への向き合い方が変わったと思いました。

それはWACATEを通じて知り合いが増え(本当にたくさん!)、知り合いを通じて多くの人の悩みを聞けたからです。人の話を聞くのは、それ自体が直接的に問題解決に繋がるものでなくても、自分に客観的な視点をもたらしてくれます。依存症とかの自助会みたいなもんですね。

ワークショップは、ワークショップの内容と同じくらいには、ワークを通して他の参加者の考え方に触れられるのが良いところと思っています。ワークそれ自体よりも豊かであると言っても過言ではありません。それを見過ごさないでほしいと思いました。

人間と向き合うこと

人の話を聞くことは、自分の悩みに対して客観的になれる、ということ以上に、QAエンジニアの本質に繋がっていると思います。

ソフトウェアの品質は良いコードによって作られます。しかしそのコードを書くのは人間です。不具合が現れる原因はコーディングのスキル不足だけではありません。ちゃんと理解してないのに話が進んでしまったとか、違和感があったけど言い出せなかったとか、そうしたことが不具合として現れてきます。

「QAエンジニアの開発経験の有無」というのは本当によく話題に上げられます。コードのことが分からないから、自信を持てない云々。確かにコードを理解するスキルがあるのはプラスに働くかもしれません。しかしそのコードを書いているその人のことを、あなたはどれだけ理解していますか? コード理解以前の問題がそこにはあります。

品質を作るのは人間です。ならば向き合うべきは人間です。そして人間は何を考えているのか分からない! 分かった気になればなるほど、相手から遠ざかってしまう。どこまでいっても分からない、けれども理解を諦めない。それがQAエンジニアとして大事なことなのではないか。

これらは自分がQAとして働くうえでの哲学です。今回はそれを上手く言葉にできたことで、BPP賞に繋がったのかなと思います。

もうひとつ大事なこと

内容としてはこれまで書いてきたようなことが大事と思いますが、内容と同じくらい重要なことがあります。それは大事なことをボールドにするということです。

大事なことをボールドにすることは、とても大事です。なぜなら人は文章を読まないからです。一般的な社会人は140文字以上の文章を読めないとされています(私調べ)。なので140文字を超えた文章を書いてしまうと、普通の人は読めません。この記事もとっくに1000文字を超えているので、もう誰も読んでいません。

でも、いくつかの文章をボールドにしてあげると、一般的な社会人はボールドのとこだけ読んでくれます。なのでボールドのとこだけ読めば趣旨は分かる感じにしました。長い文章を書くときは大事ですね。昨年の冬はこれをしなかったが故にBPP賞を逃したのではないかと分析しています。今年は頑張りました。

あと、フォントサイズを大きくするのも大事です。

大切な一文をボールドにして、フォントサイズを大きくして書くと、ものすごく重要で、大切なことを言っている感じがします。これも去年のポジペ集を読んでの学びです。

なお、自分はどうしてもフォントサイズを大きくするのが生理的に無理だったので、上手く使いこなせませんでした。

それでもなんとか頑張って最初の1文字だけ大きくしてみたました。あれは私の腐心の結果です。それがBPP賞に繋がっています。良いポジペを書きたい人はぜひフォントサイズも大きくしてみてください。

ちなみに、ああいう最初1文字を大きくするのを「ドロップキャップ」と言います。

おわりに

冗談も書きましたが、ともかくBPP賞をいただけて本当に良かったです。

自分は次回からは実行委員をやれたらと思っています。実行委員はBPP賞の投票対象から外れるため、賞を取るのは今回がラストチャンスだったんですよね。それもあり嬉しかったです。

この冬はBPPセッションで好き放題喋れるということで、何喋ろうかなあと今からワクワクしています。全然関係のないことを話して、置いてきぼりにされた参加者の方々の顔を想像するだけで、楽しくなってしまいますね。たぶん演劇の話をします。ご期待の上、ぜひ次回のWACATEにご参加ください。半年後の話ではありますが。

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