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アソビ人のススメ


アソビ人のススメ目次とはじめにを公開します

目次

はじめに

アソビ場 1 ホテル

第1章
一流のアソビ人になろうと決めた、都会の摩天楼で過ごした夜

第2章
一瞬でシーンをひっくり返すテクニックで人の心を掴む

アソビ場 2 レストラン

第1章
無粋な客は店に選抜されている

第2章
したたかな大将は腰が低い

第3章
アソビ人が最後に行き着く趣味はゴルフとワインである

第4章
粋なアソビ人は普段使いできる旨い店を隠し持つ

第5章
アソビ人ほど店の使い分けが上手い

第6章
粋なデートをするための粋な待ち合わせ

アソビ場 3 鮨屋

第1章
自分好みの鮨屋を見つけるという贅沢

第2章
食事デートの最難関は鮨屋のカウンターである

第3章
自信のある鮨屋は客を目利きする

第4章
数字には表れない、本当に旨い店にアソビ人は隠れて集う

アソビ場 4 バー

第1章
ずっと同じ店に長居するのはダサい

第2章
酔うために飲むのはダサい

第3章
さて、今日はどこのバーに行こうか

第4章
ワインと並んで富豪が金と情熱を注ぐバー

第5章
アソビ人は知っている、粋なバーの使い方

アソビ場 5 キャバクラ・クラブ

第1章
キャバクラとは男が男を接待する場所である

第2章
優れた黒服のいる店に賢いキャバクラ嬢は集まっている

第3章
アソビ人は百万の使い所が上手い

さいごに


はじめに

 最初にこの本を購入してくださったすべてのみなさんに感謝をお伝えさせてください。
僕の第2作目となる本作の出版は、オンラインとオフラインを掛け合わせた、出版業界にイノベーションを起こす仕組みによって実現されました。

 これまでとは全く違う、新しい出版のかたち。
もちろん僕にとっても新しい試みです。
商品がまだ世にないうちから、僕の本を買ってくださる方をクラウドファンディングによって募るのですから簡単なことではありません。企画力と情報拡散による発信力、いわゆるマーケティング能力全般が試される仕組みです。

 
 さて、本を出そうとなったとき、僕が最初に決めたのはタイトルです。
企画の柱となるもの、自分の経験から絞り出されたオリジナリティに富んだもの、そして時代が求めているものです。

そのタイトルは、ある歴史的な名著から取って命名しました。
もちろんお気づきですね。

 みなさんがよく知る1万円札の顔、福沢諭吉。
啓蒙思想家であり、教育者である彼が書いた代表作のひとつに『学問のすゝめ』があります。
これは彼が日本国民に向けて書いた啓蒙書であり、欧米に負けない強い国力をつけるためのテクニックが学べるものです。

 今回僕がみなさんに伝えたいことは、イケていてカッコイイ、富裕層にも負けない、品があって少しのイタズラ心を持っていて魅力的で粋なアソビ人としてのマインド。

 つまりこれは、カッコよくておしゃれな遊び方ができるイケてる大人になるための啓蒙書、現代社会を生き残るためのテクニック集です。

 お金があれば誰でもアソビ人になれると、みなさんはそう思っているかもしれません。

 でも決してそうではありません。センスは金では買えないのです。

 アソビ人かそうではないか、そこを違えるものはふたつあります。

 ひとつは知識や経験を通して「知っているか、知らないか」。
 そしてもうひとつは身も心も「余裕があるか、ないか」。
人生のハンドルを左右にふることができるゆとりを持っているかどうかということです。

 かの名著の冒頭で福沢諭吉は「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と書いています。

 「なんだ、人は平等であると言っているじゃないか」。
 そう思われた方もいるかもしれません。

 しかし、この真意は読み進めた先にあります。
平等であるはずの僕たちなのに、ではなぜ貧しい人や裕福な人がいて、地位の高い人や身分の低い人がいて、その生活の差が歴然としているのはなぜだろうかと問うているのです。

そして彼が導き出した答えはこうです。

「されば賢人と愚人との別は学ばざるとによりてできるものなり」と。

 これは、神のもとに平等に生まれ落ちたはずの我々が、知識や経験の有無によって差がついていくということにほかなりません。

 そして現代は、知識や経験だけではまだ足りないのです。

 もうひとつ現代の成功者に欠かせないもの、それが「余裕」。ハンドルに余力がある、ゆとりがあるという点で一流のアソビ人はずば抜けている。

 仕事をはじめたばかりのころ、寝る以外のほとんどの時間を仕事にあてていた僕は、その当時、仲良くしていた友人にこう言われたことがあります。

「お前には遊びがない。時間にも気持ちにも余裕がないから、面白みがない。成功するために時間のある限り寝る間も惜しんで仕事をやっているのだと言うけれど、同じくらい仕事をしていても余裕のある人はいるよね。そういう余裕の持てる人が成功するんだよ」と。彼に言われたことがずっと僕の心に残っていました。

 当時の僕は一日に十五〜十六時間働いていて、休みの日は疲れて昼まで寝てしまう。起きたら仕事に関する勉強をする。自宅には給料からなけなしのお小遣いをひねり出して購入した三百冊くらいの飲食に関する本があって、少しの時間が空けば部屋に籠り海外のレストランでも通用するように語学の勉強やレシピの研究を重ねていました。
とにかく覚えたいことがたくさんありましたし、仕事もがむしゃらにしていました。

だから僕にはいつも時間がなかった。

そして、ついに当時から仲の良かった従兄弟のSくんにも同じようなことを言われました。
彼は大学卒業後に大手銀行に就職したのですが、金融業界のトップに立って俺が業界を変えるという野心を持っていました。
そのために業務時間が終わっても飛び込み営業をひたすら続け、地域の人々の心をつかみ、入社わずか二、三年でほかの営業マンでは到底勝てないぶっちぎりの業績をたたき出しました。

 その後、彼は外資系投資銀行にヘッドハンティングされ、年収は一気に十倍近くになりました。まだ二十代半ばのころです。
一方の僕は飲食店勤務ですから、当時は二十万にも満たない給料で働いていました。Sくんに飲み会に誘われてもお金がなくて二次会にも行けない。

「この後別の予定があって」

なんて嘘をついて誤魔化していました。

 つまり時間だけではなくてお金もなかった。

 それでも僕は、他に何もできないくらい忙しく働いているということを当時は誇りにしていましたので、ある日Sくんと一緒にいるときに「こんなに仕事をしているのだから、遊べないのは仕方がないじゃないか」と、そんな話をしました。

 その時Sくんは「そうだよね、ハードだよね。でも、もしかしたら同じくらい仕事をしていても、うまく遊んでる人はいるかもしれないね」と穏やかに返したのです。
彼や彼を引き抜いた上司、彼の友達の有名雑誌の編集者…僕の周りにいる成功者は同じくらい忙しく働いていたにも関わらず、遊ぶ時間を作り出していたのですね。
当時のぼくには理解ができなかったけれど、その余裕こそが一流の成功に繋がっていたわけです。

 もちろん他の人が働いていない間もがむしゃらに営業活動をした時期があるからこそ、今のSくんがある。そして僕もあれだけ時間を使って働いたからこその今があります。
苦労してきた下積み経験は成功者には必ずあるけれど、それだけでは不十分で、さらに社会的な成功がその人の魅力に直結するわけではないのです。
成功に裏付けられた精神的・金銭的余裕こそが現代には必要になります。

 粋なお金の使い方、時間の使い方ができてこそ一流の成功者であり、そういった方々を僕は「アソビ人」と定義します。

 これから僕がお話する中に登場する、巨額の富を手に入れた富豪たち。彼らは、一流の場所での身のこなし方から気遣い、トーク術、そして人の心をつかむプレゼントの選び方まで、粋なテクニックを「知っている」方々ばかりです。

 そして、そんな一流の方々に可愛がっていただき、信頼関係を築けたことで僕は数多くのテクニックを、身を持って知ることができました。

 一流経営者やハリウッドスター、女優、アナウンサー、ナンバーワンを誇るホストやキャバクラ嬢まで。僕以上にそういう方々に触れて、彼らの私生活や遊び方に精通している人はそうそういないでしょう。

 一般人の僕が、一般人では行けないたくさんのアソビ場に行って、身銭を切って知ったこと。

 今回お話するのは、そんな珠玉の話のみ。

 普通じゃ行けないお店、会えない人、見られないものをたくさんお話していきます。

 僕が体験したことを書き記したこの本で、みなさんは知るわけです、お金のかけどころと人の心をつかむおしゃれなアソビカタを。

 本書は、アソビ場ごとに分けてエピソードをまとめました。
つまり、どの項目から読んでもすぐ使える、行きたい場所の項目だけ読めばあっという間におしゃれなアソビ人になれる。もちろん、最初からすべて読んでいただけたらどんな場所に行っても立派な立ち居振る舞いができることは間違いありません。

 繰り返しになりますが、この本は、クラウドファンディングで制作費の出資を募るという、令和時代にふさわしい、まったく新しい形の出版形態を取っている。歴史的な業界イノベーションです。

 僕の本に魅力を感じてくださった方のみが手にする、限られた書籍となるわけですから、惜しみなく僕が体験してきた素晴らしい話をお伝えしたい。手に入れられなかった人が悔しがるくらいに、それは貴重な話ばかりを。

 だってみんな知りたいでしょう。

 稼ぎ方を知っている人がどんなアソビをしているのか。

※以下、本章は本作にてお楽しみください
Designed by 戸倉巌 氏Edit by 篠原舞 氏Special Thanks to 箕輪厚介 氏

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