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【18式個人装備】防衛装備庁と陸幕に個人装備開発の当事者能力はない。


本年度から採用された陸自の新型個人用アーマーセット、18式は回収すべきです。
実用には耐えません。これを本気で作ったというのであれば、辞表書くべきレベルです。


昨日今日と危機管理産業展とSEECATに行ってきたのですが、今回防衛省はEODや18式個人装備などを展示していました。ぼくも現物を見るのは初めてでした。
一言で言えば酷い出来です。実用に耐えないレベルです。

18式はソフトアーマーと、プレートキャリア部分がセパレートになっているのですが、開発者たちはプレートキャリアが何たるか全く理解していません。恐らくは5・11でもイーグルでもサファリランドでもどこでもいいのですが、現物を見たことがないのでしょう。一体何のためにプレートキャリが必要なのか、全く理解していません。現物のサンプルを買ってこんなレベルであれば、それこそ辞表だすべきレベルです。

陸自は米軍のみならず、英仏豪はじめ多くの国と共同演習をやっています。そしてDSEIや多くの見本市も視察しています。

それでどうしてこういうクズしか作れないのでしょう。納税者と隊員に手をついて詫びろ、レベルです。

具体的に見ていきましょう。まずソフトアーマーですが、背側にはメッシュのクッションが入っていますが、十分な弾力と厚みがないように思えました。そして胸側には脱着式のメッシュのクッションがついていますが、これも厚みがあまりない。そして白色です。両方のクッションとも平坦で、表面に凸凹が無いので、汗や熱気が籠もるでしょう。

そしてプレートキャリアですが、プレートの後ろ側にはクッションが全くありません。ソフトアーマーの胸用クッションが装着できるわけでもない。肩の帯は薄くて、プレートキャリアとして使ったときに重さが直にかかります。厚めのクッションを入れととはいいませんが、ある程度のクッション性のある緩衝材はあって然るべきでしょう。

これだとプレートキャリア単体として使用した場合、プレートが直に体に当たるので、苦痛でしょうし、熱を逃がすこともできない。しかも被弾した際の衝撃は直接体に打撃を与えます。

つまり、プレートキャリア単体として使うにはかなり無理があります。なんのためにプレートキャリアを導入したのか理解していない人間がやっつけで開発したとしか思えません。そして説明書はあるものの、教範すらない。どのような運用をするのかは現場任せです。
つまり陸幕や開発側はどのような状況で、プレキャリとソフトアーマーを組み合わせて使うのかという確固とした運用法がない。当然考慮すべきヒートマネジメントの考え方すら全く存在していない。

これはあまりにいい加減です。

邪推するならばまさか、ぼくが吉田幕僚長(当時)や、岸防衛大臣(当時)に今どき、プレートキャリアがないなんで一体どこの最貧国の軍隊ですか?米軍以外にも仏英豪などとも共同訓練して陸自だけ未だにプレキャリなしでなんにも感じないですか?みたいに質問したから、上からなんとかしろと叱られた。
で、それで「らしいもの」をやっつけで開発したんじゃないででしょうか。23年に採用して18式という名称にもそれを感じます。まあ、杞憂ならばいいのですが。

そして同時に調達されたヘルメットも、弾帯もなくヘルメットは現用型、弾帯は私物でした。部隊にそれって入ってこなかったから、だということです。


これって防衛省の広報活動ですよねえ?
普通、幕の方で全部揃えて持ってきませんか?
最新鋭の個人装備が、バラバラに配備されて、間に合わずに私物や旧型持ってくるというのは防衛省、陸自の当事者意識と能力が低いと宣伝するようなものであり、逆効果です。

こういうところまで含めて大変残念な展示でした。防衛省、陸幕は即座に配備した18式個人装備を回収して、改良を加えて再配備すべです。

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