原子力規制委員会による志賀原発の技術分析は、変圧器設置場所の震度と変圧器耐震設計条件のふたつの解釈ミス、技術力と規制能力なし

私は、下記の記事に、疑問を感じ、
「規制委によると、1日の地震で志賀原発では震度5弱を観測。揺れの加速度が最大の想定(基準地震動)を一部わずかに上回った。安全上重要な設備に異常はなかったが、変圧器が破損して大量の油が漏れた。この影響で一部の外部電源が使えないままだ。原発の新規制基準では、変圧器の耐震設計は3段階あるクラスで最も低い。しかしこの日の定例会では、震度5弱の揺れで破損したことを疑問視し「発電所内の設備はもっと強くてもいいのではないか」と指摘が相次いだ」(志賀原発変圧器、震度5弱で破損を疑問視 規制委が原因究明求める | 毎日新聞 (mainichi.jp))、
なぜかと言えば、原子炉建屋地下二階の地震計で観測された地震加速度は、360 gal.のため、震度五弱なのかもしれませんが、それは、原子炉建屋内の世界であり、外部電源受電用大型変圧器は、原子炉建屋外であり、サイトの自由解放面の条件に近く、原子炉建屋地下二階の地震計で観測された地震加速度とサイトの自由解放面の地震加速度の関係は、3.11の時、東海第二原発での両者の関係から、後者は、前者の約二倍であり、自由解放面の地震加速度は、720 gal.になり、震度六の中程度と推定でき(note本欄バックナンバー記事参照)、意外と大きいことが分かり、さらに、受電設備は、すべて、耐震設計が、Cクラス(一般建築構造物耐震基準)ではなく、重要な機能を担う大型変圧器は、Cクラスとは限らず(2007.7.16の新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発の大型変圧器の損壊・火災事故の教訓から、浜岡原発では、変圧器の岩盤支持構造化など、特別対策済み)、私が浜岡原発の原子炉建屋以外の施設(開閉所や屋外施設含む)の調査(静岡県防災・原子力学術会議原子力分科会委員としての調査)では、大部分がSクラスであり、原子力規制委員会の技術分析は、変圧器設置場所の震度と変圧器耐震設計条件のふたつの解釈で間違っており、技術力と規制能力なし。

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