Trovatoreさんの質問「茨城県立図書館のボランティア通信を拝見いたしました。山本という人物がウラン燃料は温度が下がってくると反応が促進されると書いていますが、ホウ酸を水に溶かすときに水を加熱するように、一般的には温度が高いほど反応が促進されるのではないでしょうか。どういうメカニズムなのでしょうか?」への回答

質問

2024年9月16日 21:32
Trovatoreさんからの質問
茨城県立図書館のボランティア通信を拝見いたしました。山本という人物がウラン燃料は温度が下がってくると反応が促進されると書いていますが、ホウ酸を水に溶かすときに水を加熱するように、一般的には温度が高いほど反応が促進されるのではないでしょうか。どういうメカニズムなのでしょうか?

回答

その記事は、茨城県立図書館ボランティア通信紙No.77の表題「今だから言える(今でも言えない?) 間違いだらけの東海村臨界事故停止作戦」のことでしょうが、読み直してみましたが、直接的に、そのような記載はなく、質問内容について、炉物理的解釈をすれば、体系の温度が上がれば、世の中の一般的な化学反応とは異なり、逆であり、原子力技術の核反応では、溶液の水の密度が小さくなることにより(中性子減速材密度減少)、さらに、ウラン原子核の共鳴領域のドップラー効果により(中性子吸収増大)、ふたつの要因によって、核反応を抑制することになるため、体系の温度が上がれば、核反応は、抑制され、体系の温度が下がれば、逆に、核反応は促進されることになります。


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