Trovatoreさんの質問「「今回の地震による地盤の揺れは600ガルよりも小さかった」と記事に書いてあったそうですが、この「地盤の揺れ」は測定された地震計の揺れなのか、それとも地震計で計測された揺れから解放基盤表面での揺れを逆算して基準地震動よりも小さかったので耐震安全は確保されているという意味なのでしょうか」への回答 志賀原発1号機の解放基盤面は、地下10 mであり、地震波の減衰は小さく、解放基盤面の基準地震動=原子炉建屋地下二階の設計基準地震動と解釈できる

質問

2024年3月17日 23:41
Trovatoreさんからの質問
「今回の地震による地盤の揺れは600ガルよりも小さかった。」と記事に書いてあったそうですが、この「地盤の揺れ」は測定された地震計の揺れなのか、それとも地震計で計測された揺れから解放基盤表面での揺れを逆算して基準地震動よりも小さかったので耐震安全は確保されているという意味なのでしょうか。

回答

一般に公表されている原発で観測された地震加速度の値は、定義として、原子炉建屋地下二階(最下階)の床面に設置された地震計の観測値であり、それ以外の上の階や原子炉建屋外の観測値を示すことはなく、志賀原発1号機の原子炉建屋地下二階の床面に設置された地震計の観測値は、最初、365 gal.、その後、385 gal.に修正されましたが、北陸電の広報担当者は、単純に、385 gal.は、原子炉建屋地下二階の設計基準地震動より小さいと主張しているのであり、広報担当者は、原子炉建屋地下二階の床面に設置された地震計の観測値と原子炉建屋外の地盤の揺れが同じと勘違いし、地盤の揺れと言う木に竹を接ぐ様な解説になってしまったものと思います。
なお、志賀原発1号機の解放基盤面は、地下10 mであり、地震波の減衰は小さく、解放基盤面の基準地震動600 gal.=原子炉建屋地下二階の設計基準地震動600 gal.と解釈できます。
日本の原発の解放基盤面の深さは下記参照https://www.tiikinokai.jp/file/meeting/pdf/62data_05.pdf

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