Trovatoreさんからの質問への回答 数百体の燃焼度の異なる集合体のランダムな炉心配置をひとつひとつ解析するようなことをしたならば、いくら時間があっても対応できず、そのようなことを義務づけたならば、安全審査は、成立しません

023年4月2日 20:24
Trovatoreさんからの質問
原発の安全審査では、炉心のある範囲を決めて保守的な条件で審査する方針だそうですが、福島原発の事故以降、新しい原発の安全審査は一度も行われていないとすると、保守性を持った代表的な炉心に対して審査するやり方は事故後も踏襲されているのでしょうか。それとも、考え得るすべての配置について審査するという方針に転換する可能性はあるのでしょうか。安全審査期間は2年が目安だそうですが、後者の方針では何年かかるのでしょうか。

回答
福島事故後、新規制基準が適用されても、安全審査に対する基本的な考え方には変更がなく、10年間で20基の安全審査合格ですから、年間2基の割合になり、安全審査期間は、決して、長くも短くもなく、活断層評価など、やり直しに相当するにもかかわらず、大変な審査を良くこなしているとの印象を強く受けており、炉心構成について、数百体の燃焼度の異なる集合体のランダムな炉心配置であれば、実際には、対応できないほどの炉心構成の数となるため、炉心構成のルールを設け、単純化し、なおかつ、核的に、保守的になるような配慮がなされています。もし、数百体の燃焼度の異なる集合体のランダムな炉心配置をひとつひとつ解析するようなことをしたならば、いくら時間があっても対応できず、そのようなことを義務づけたならば、安全審査は、成立しません。

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