作品解説を書いています

僕が求めるのは一番端っこの絵画です。
絵と人が完全に自由な存在であることを明らかにするためには、絵を様々な規制から解放することが急務です。

昨年10月より小学校での制作が始まり、まず最初に行ったことは「一枚の絵」の意味を無化することです。何枚もの絵を同時に飛び移りながら瞬間的に描きました。飾る場所も瞬間的なところがよいと感じ、絵を鴨川に持って行き太陽の下で展示を行いました。刻一刻と変化する美しい街の風景を感じて、今度は吹く風に思いを巡らせます。キャンバスや重力から絵を解き放すため、凧を自作し絵を描いて風にのせて空に飛ばしました。その取り組みは年末と新春の二回に渡り鴨川で開催した凧作り&凧上げワークショップへと繋がりました。凧上げ会には大人も子どもも参加してもらい絵の楽しみを大いに広げてくれました。《絵を風にのせて空へとばそう!》

そして、次は遠い空から近くの地面へ、絵と直接身体で触れ合う取り組みをスタートさせます。鴨川に転がる石ころから連想し、絶えず変化する身体を持った存在としてのボールに注目しました。ボールを転がしながら絵を描き、反対に自らもボールの周りを転がりながら絵を描きました。ボール対自分の身体が直接ぶつかり合い、描き、描かれ、交わりの痕がそのまま絵になりました。その一つ一つがどれもオリジナルな存在です。《マイボール》

ボールの大きさに対して、では自分の大きさはどのくらいか。思いっきり腕を伸ばしてぐるっと回す。自分の体を最大限使って描ける最大の円を描きました。一筆で円を描いたものを禅の書画では円相と言い、悟りを表現するものとして描き続けられています。身体で描くことの無常を正面から見つめる。自分の限界をむしろ受け入れ、体現するように絵を描き続けたいと思います。《円相》

今回の作品展には円つながりで4年前2012年に奥田さちよさんと二人展のために描いた合作も出品しています。渦巻く円の向こうには一切の重さから解放された光そのものが待ち受けているのでしょうか。光を描こうと奮闘する二人の姿が懐かしく思い出されます。《みらくるエブリデイ カイザーブルー ☆シ☆ー☆ル☆キラ ピクニック☆サンシャイン☆》

小学校作品展用に、大人向け作品解説を書いています。こんなんで、伝わるのだろうか?不安………作品解説は今まできちんと書いたことありません。まして展覧会で作品とともに見せるなんてしたことないです。しかし今回の展示では作品解説やってみたいんですよね。こんな気持ちになったのは初めてです。作品よりも作品解説の方が気合らしい気合いが入っている。今回はすごく大事なことのように思えるんですよね。元来解説できるようなことではないのかもしれませんが。それでもやはり言わなくては!と、いう気持ちになっています。

今日は極寒でしたね。尋常じゃない寒さでしたが、春もすぐそこと思えば乗り切れます。精神力を高めてがんばりましょう。

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