ボールは友達?

じぶんの絵をうごかしてみよう
ころがしながら絵を描いてみよう
世界にひとつだけのボールをつくろう
《マイボール》

じぶんのおおきさを描いてみよう
思いきりうでをのばしてぐるっとまわします
できた絵はどんなかたちをしているでしょう
《円相》

子どもたちに作品解説するために文章を考えています。

光を描くことはできるのでしょうか?
光は色も、かたちも、重さもありません
なにもないことを描くことはできますか?
《ピクニック☆サンシャイン☆》

僕もわたしもやりたい!と思わせるような文章を考えています。想像力とか、造形欲が刺激されるような、直接的な文章を考えています。声に出して読みながら考えています。

それにしても、ボールの絵、床に転がしてると子どもたちに遊ばれます。100パーセント触られます。例外はありません。ボールの絵のいいところは「何の絵?」と尋ねられないところです。あとはやはり定まらないところ。風で少し揺れているところ。ちょっと動いているんですよね。それに目の向きによって形が実際にさっきと変わる。常に動いている。動かない絵を動いているように見せるのは画家の腕だけど、これは動いているから、逆に動かない絵として見せる方が難しい。決まりきった色と形のコンポジションにならない。転がしながら、どの位置もどこから見てもどんな瞬間も異なる絵になるように、願いながら描きました。なんとなく、動物をつくってるような気分です。命をつくる、、そんなのは無理なんだけど、さっきの瞬間をもう忘れて、次に動き出す、定まらないもの、そういう生き物を描いているような感覚です。だからじぶんも動物みたいになりながら描いている。自分も絵と一緒に動きながら転がりながら描いているわけです。それこそあっという間に、知らないうちに。

ボールに触るのはいいんだけど、なんで触りたくなるんだろう?これは本能か?本能という言い方は好きではないけど。裏側や床に近いところは見えないわけです。そこを観察しようとして触りたくなるのだろうか?いやいや、ボール=さわるもの、まずこれがあるわけ、でも、そもそもなんでだ?ボールじゃなくて、じゃあ四角とかだとどうだ?あんまり触りたくはならないな。やはり、力を加えると勝手に動き出す、というのが面白いのだろう。生き物のようだということ。予測できないところ。ボールは友達!というけれど、親しくなるにはもっともっと触って遊んでみないといけないな。転がしたり、投げたり、ドリブル、サッカーをしたり、バスケをしたり、、僕の場合は絵を描いてみる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?