コンテイジョン
昨晩、『コンテイジョン』という映画を見ていたところ、衝撃的なシーンを目の当たりにして、いろいろと調べてみたところ衝撃的な事実が明らかになり、今年1番の衝撃を受けている。
「衝撃的」と大袈裟な言葉を乱発したものの、もしかしたらぼくが知らなかっただけで、世間一般的には当たり前のことかもしれない。
思わぬ形で自分の無知を晒してしまう形になるが、個人的にかなりの衝撃を受けたので今日の日記として書いてしまう。
コンテイジョン
まずは映画の概要と感想から。
『コンテイジョン』は、2011年に公開されたアメリカのスリラー映画。
「【恐怖】は、ウィルスより早く感染する」がキャッチコピーの本作品は、高い確率で死をもたらす未知の感染症の脅威とパニックが描かれている。
買い占めや都市封鎖、デマの流布や陰謀論など、この度のコロナ騒動とリンクする事象がリアリスティックに描写されていることから、再評価を受けている。
105分という尺の長さの割に中心人物が多く、一人一人のエピソードや心情表現が希薄な印象を受けたが、その分、感染症の恐怖を多角的に分析・描写できているとも言える。
ハリウッド映画にありがちな派手な演出はないものの、数年前に書かれた予言の書の答え合わせをしているようで興味深い作品である。
作品内では、感染者の確認から1ヶ月足らずでロックダウンや治安の悪化が起こり、1年も経たないうちにワクチンの開発と計画的な接種がなされていて、現実世界とのスピード感の違いは気になった。
その点に関しては、「事実は小説より奇なり」ということなのだろう。
衝撃的なシーン
それでは本題に入る。
映画後半の、ワクチン接種のシーン。
(写真はイメージ)
え?鼻からワクチン入れてるの?
思わず巻き戻してしまうほどビックリした。
普通の人だったら、「へ〜、鼻からワクチンを投与することもできるんだね〜」くらいで終わる話かもしれないが、ぼくにとってはとても重要な話なのだ。
なぜなら、注射が嫌いだから。
他人が注射針を刺されているところを見ただけで、冷や汗が出て動悸がしてしまうほど、注射が嫌いだ。
ぼくは離島に住んでいるので、1ヶ月ほど前に全島民対象のワクチンチャンスがあったのだが、華麗にスルーしていた(ごめんなさい)。
ただ、数年以内に海外移住をしたいとは思っているので、いずれはワクチンを接種することになるのだろうとタカを括っている。
そんなわけなので、近頃はコロナやワクチン関連のニュースを注視していたのだが、
ワクチン接種 → 変異体の流行 → ワクチン効果の低下 → 再接種 → 変異体 ……
的なニュースをよく見るようになって、「死ぬまでワクチンから逃れられないのでは……」と暗鬱とした気持ちになっていた。
経鼻ワクチン
そこへ来てのさっきのシーンである。
注射じゃなくてもいいの?
めちゃくちゃ画期的じゃん。
ただ、作品中の病気(病名は不明)とコロナでは種類が違っていて、ワクチンの接種方法にも違いがある可能性はある。
つまり、作品中の病気では「鼻からワクチン」は有効だが、コロナでは「鼻からワクチン」が使えないパターン。
そこで、「コロナ ワクチン 鼻から」と検索してみたら、ヒットした。
今年の7月と8月の記事で、これから実用化に向けて動き出すという趣旨。
すでにサルに対する実験では有望な結果が出ており、7月中には人間を対象とした臨床試験が始まっているとのこと。
実用化の時期については明記されていなかったものの、注射嫌いにとってはかなりの朗報である。
実は、この「経鼻ワクチン」は、現時点でインフルエンザのワクチンとして実用化している。
「聞いたことないぞ」と思ったが、日本では未承認らしい。クソッ。
ただし、上記の記事にもある通り、コロナの経鼻ワクチンに関しては塩野義製薬が実用化に向けて動き出していることから、国内でも普通に流通していくことが期待できる。
また、インフルエンザの経鼻ワクチンに関しても、「副作用等、完全に自己責任」という条件のもとで、輸入代行会社を通じて個人輸入することは可能らしい。
経鼻ワクチンのメリット
実用化に向けた臨床試験が始まったばかりということもあってか、コロナの経鼻ワクチンに関する情報はまだ少ないが、インフルエンザの方でいろいろ調べてみると、はっきり言ってメリットしか見当たらないのだ。
ざっくりとまとめると、こんな感じ。
・痛くない。
・感染自体を防ぐことができるかもしれない(鼻の粘膜に免疫を作るため)。
・注射針がいらないので気軽に接種できる(特に、医療が整っていない地域での大規模接種が容易)。
・新しい型のウィルスにも対応できるかもしれない。
いいことずくめじゃん。
ただし、世の中にメリットしか存在しないものなど、ありえないということをぼくは知っている。
ということで、頑張ってデメリットも探してみたが、嬉しいこと(?)にこれといったものは見当たらなかった。
とはいえ、全くないというわけではなかったので、公平を期してそれも紹介しておく。
経鼻ワクチンのデメリット
前述の通りコロナ用は情報が少ないので、以下で紹介するのはインフルエンザ用経鼻ワクチンのデメリット。
「日本では未承認」と紹介した通り、どんなに重い副作用が出ても国からの補償対象にはならない。
ただし、これに関しては、コロナ用経鼻ワクチンが国に承認されれば特にデメリットではなくなる。
また、喘息や心臓疾患、糖尿病などの疾患を抱えている人は接種ができないとのこと。
といっても、デメリットは本当にこれくらい。
まとめ
経鼻ワクチンはワクチン全体の中ではまだ珍しい存在だ。今回の新型コロナのパンデミック(世界的大流行)でその状況が変わることを期待している人は多い。
「新型コロナによって、今まで目の前にありながら目立たない存在だったものが、加速度的に開発されるようになりました」と米ワシントン大学の遺伝子治療研究者、デビッド・キュリエル氏は語る。
(日本経済新聞 2021/8/11)
希望しかない。
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