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【インド雪山紀行①】カシミールの民家でホームステイ

2023/12/17

スリナガルへ

IndiGo 6E5007
チェンナイ空港 6:15発
デリー空港 9:05着

デリー空港で乗り換え。この時期、デリーの朝は寒い。

IndiGo 6E2044
デリー空港 12:40発
スリナガル空港 14:20着

今回のスリナガル訪問の主な目的は、郊外にある高原でスキーをすること。
スリナガル市内には立ち寄らず、空港から直接スキーリゾートのグルマルク(Gulmarg)へ向かうことになる。

さて、今回の訪問にあたって、事前にスリナガル出身の知人に声をかけていた。
彼女とは、昨夏のラダック旅で知り合いになり、そのままスリナガル観光にも付き合ってもらっていた。
その際にグルマルクにも足を伸ばしており、彼女から「ここは冬になるとスキー場になるのよ」と聞いたのを覚えていて、今回の再訪に至ったわけだ。
彼女は現在はデリーに住んでいるので再会することはできないが、グルマルクでスキーのインストラクターをしているという知人 Asif を紹介してくれた。


スリナガル到着

スリナガル空港を出ると、タクシーの客引きに紛れて、私の名前が書かれたボードを持った男が立っていた。
空港からグルマルクまでのタクシーを、事前にAsifに手配しておいてもらったのだ。
今日はグルマルクの麓にあるタンマルク(Tangmarg)に滞在する。
ドライバーに伝えて、予約していたゲストハウスに向かう。

パキスタンとの国境に近いスリナガルは、中東風の顔立ちの人が多い

ゲストハウスに向かう途中、タンマルクの市場付近でAsifと合流する。
知人の知人であるAsifとは初対面かと思っていたのだが、彼の顔を見て思い出した。
昨夏のグルマルク訪問で、タンマルクからグルマルクへ登る車を運転してくれた青年だ。
彼も私のことを覚えていたようで、「やあ、Bro、元気か」と気さくに声を掛けてきた。

食堂の簡易ストーブ

予約していたゲストハウスに行くが、そこはあまり設備が整っておらず、電気供給も不安定だった。
一緒に部屋をチェックしていたAsifが「ここはキャンセルして、俺の家に泊まるか?俺の家はここの近くなんだ」と言ってくれたので、私は彼の言葉に甘えることにした。


ホームステイ

タンマルクに居を構えるAsifは、彼の父と妻、まだ幼い2人の娘と暮らしていた。
彼の家はすこぶる寒かった。
これがスリナガルでは普通なのか、彼がそこまで裕福ではないのか分からないが、暖房設備は何もなかった。
その代わり、Kangriというカシミール伝統の小さな火鉢を携えている。
カシミールの男たちはガウンのような大きいコートを着ているが、彼らはコートの中にこのKangriを忍ばせているらしい。

Kangri

私は股にKangriを抱えこみ、その上から毛布を2枚かけて暖を取った。
即席のコタツだ。
熱いチャイでもてなしてくれたが、そのチャイもすぐに冷たくなってしまった。
何しろ外の気温は氷点下に近く、室内もほとんど同じ気温なのだ。
家の中でも息が白い。

さて、Asifから残念な話を聞く。
今年のグルマルクは降雪が少なく、まだスキーが楽しめる環境ではないというのだ。
初心者なら多少は楽しめるだろうが、中上級者が滑るような斜面はまだ開放されていないらしい。

確かに空港からここまで来る途中、ほとんど雪を見かけなかった。
しかし、グルマルク山頂に行けば十分な積雪があるものと思っていたのだが、そうでもないとのこと。
例年なら、この時期には麓のタンマルクでもどっさり雪が積もっているらしい。
残念だが、これは自然のことなのでしょうがない。
その代わり、トレッキングを勧めてくれた。


極寒の夜

日が暮れる頃、Asifが外出するというので便乗させてもらうことにした。
まずは、彼が共同経営しているというコートとブーツのレンタルショップへ。

店の男たちが薪ストーブに集まって暖を取る。
すっかりと日が暮れ、気温はもうマイナスになっているだろう。

他に何箇所か商店に寄ってから家に帰る。
家に着くと夕飯の時間だ。

豆のカレーと、カシミール風味付けのチキンカレー。

ベッドの上で毛布にくるまりながら頂く。
お行儀が悪いが、寒すぎて布団から出られないのだ。
初めは湯気が出ていたカレーも、私が食べ終わる頃にはすっかり冷め切ってしまっていた。

食後はAsifと少し雑談をする。
それから、気合を入れて洗面所で歯を磨いてから眠りについた。

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