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離島の中学生に関して思うこと

教育に関する話題を取り止めなく書いてみる。
何となく感想を述べるだけで、大した内容ではない。

今年の5月27日に実施された学力テスト(学テ)の結果が8月31日に公開された。

学力テストとは
正式名称は「全国学力・学習状況調査」。
小6と中3を対象に毎年実施される悉皆調査。
文科省が提唱する「対話的で深い学び」に即したテスト内容で、基本的な知識だけでなく、知識の活用力も問われている。

都道府県ランキングがこちら。

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(↑画像出典)

小中ともに、北陸勢、秋田県、東京都が強い。
この辺りの顔ぶれは例年あまり変わらない。

それでは、沖縄県を見てみよう。

小学校 22位
中学校 47位

全国平均点との差異は、こんな感じ。

小学校 -0.9p
中学校 -9.8p

おい、中学生。

順位的にも点数的にも小学生は全国平均と同等といったところだが、中学生がひどい。

この事実は衝撃的ではあるが、日頃から小中学生に勉強を教えている身からすると驚きではない。
小学生と比べると、中学生は圧倒的に勉強ができない。
これは、「中学校の学習内容が難しくてついていけない」ということではなく、「小学生ができることでも、なぜか中学生ができない」ということ。

あくまでもぼくが教えている子どもたちに限定した話ではあるが、分数の加減ができない小学生はいないが、分数の加減ができない中学生は一定数いる。
謎だ。

この前、分数の足し算ができなかった中学生に、
「ほら、ここは通分してさ……」
と教えたら、
「つう…ぶん……?」
と怪訝な顔をされた。
マジかよ。

こういうことが頻繁にある。

学力だけでなく、ちょっとした態度でも小学生と中学生の差は明白で、例えば小学生は絶対に授業に遅刻しないが、中学生は平気で遅刻する。
こういったマナーと学力は、直接的には因果関係がないかもしれない。
しかし、細かいマナーをしっかりと守ることが、学習等で成果を発揮することにもつながる、とぼくは思っている。

中学生は思春期や反抗期といった難しい年頃に突入する時期で、大人の言うことを素直に聞かなくなるのは、ある程度しょうがないことではある。
ただし、離島の中学生の場合、自分で自由に決める裁量が増える一方で、自分の周りの世界が一切広がっていないことが問題だと思っている。

特に都市部で生活する子どもの場合、年齢が上がるにつれて接する世界も広がり、多様な人間や価値観と出会うことになるが、小さな離島だと、中学生になっても行動範囲や人間関係は全く広がらない。
それはつまり、最低限守らなければいけないことや、これくらいはできておいた方がいいといったことを身につける機会を失ったまま、成長していくということを意味している。
要は「井の中の蛙」状態で、身の回りのせいぜい十数人しかいない人間関係の中で培った独自のカルチャーを、普遍的なものだと思ってしまっている。
井戸の中で一生を終えるのならそれでも構わないが、離島の中学生は高校進学を機に井戸から飛び出していくことになる。
離島出身者の高校中退率が高い、という問題の背景にはこういった事情があると思う。


…と、離島の中学生に関してネガティブなことを書いてしまったが、彼らは常識に欠ける面があるものの、基本的には素直な子どもが多い。
この前も、「今度の運動会、絶対見に来てください!」と中3が声をかけてくれた。
お前ら、いいヤツだな。




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