キャッチャー・イン・ザ・スピードライフ
仏壇屋に勤めていたときの話なんだけどさ。
仏壇の移動か、処分か何かでとある家に行ったんだよ。で、行く途中に事故ですごい渋滞してんだよね。結構早めには出発したんだけど、ちょっと遅れるかな、大丈夫かな、くらいの感じになった。
そういうとき、所謂「立派な社会人」ってやつは、しっかり電話を入れるんだろうね。「すみません、事故で渋滞してまして、少し遅れそうです」ってね。
でも、僕はそうしなかった。だってさ、三分くらいの遅れ、どうってことないし。僕が客なら五分や十分くらいの遅れで電