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三つの「や」の交差点

躍進するアマゾンには、その原動力となる3つの考え方があります。

①常に顧客中心に考える
②発明を続ける
③長期的な視野で考える

まず掲げるのが顧客第一主義。これは多くの店舗小売業も掲げる金科玉条です。

「店は客のためにある」

商業界創立者、倉本長治は太平洋戦争後に商いが乱れた時期すでに、顧客第一主義をこう表現してきました。その薫陶を受けて、日本でも多くの商人がこれを目指しました。しかし今、形だけの顧客第一主義も少なくありません。

アマゾン創業者、ジェフ・ベゾスはこの点について、かつて次のように発言しています。「他社は顧客、顧客と口では言っても、結局ライバルを見て戦略を決めています。それは何も発明していないのと同じです」

どこよりも豊富な品揃えから、どこよりも便利に、どこよりも安く商品を提供するために、アマゾンは確かに顧客視点の発明を続けています。米国でも日本でも、誰でも知っているナショナルブランドと、それに似たプライベートブランドを販売しているかぎり、アマゾンに凌駕されていくことは避けられないでしょう。

ならば、アマゾンだけがあれば暮らしは豊かになるのか? いえ、人の暮らしはそれほど単純ではありません。

①あなたがやれること
②あなたがやりたいこと
③あなたがやるべきこと

この三つの「や」が交わるところに、アマゾンにはできないことがあるはずです。店は客のためにあるとは、もっと奥が深く、多様なのもなのです。

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