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売れる人の考え方と習慣

テレビなどさまざまなメディアを通して、“見えない相手”に商品の価値を伝えて続けてきたジャパネットたかた創業者の髙田明さんが、26年間にわたって務めてきたMCを引退したのは、4年前の1月15日のことでした。現在は地元のサッカーチーム「V・ファーレン長崎」の社長として、チーム運営にあたっておられます。

かつて長崎・佐世保で取材したときに彼がゆっくりとした口調で語った言葉や、最後の番組を終えて開いた記者会見での言葉の中には、商いに大切なことがたくさんありました。今日はそれをシェアしましょう。

――自分の言葉で語ってお客さまにつながった瞬間、価値観は共有され、お客さまは購入しようとします。相手の心に言葉が届き、心に響いたとき、人は行動を起こします。ショッピングも同じです。
 
――私は社員にはいつも「夢を語れ」と言っています。これを使ってみたい、これを食べてみたいという夢が、必ずお客さまの心に届く瞬間があるんです。そうした夢ある未来をお客さまに伝えられたとき、需要は生まれるのです。だから、わかりやすい言葉で語り、難しい言葉は使いません。

――人の心を動かせるのは、対極にいる相手のことを考え、それが相手に伝わったときだけです。よく商店主から「ものが売れない」という悩みを聞きますが、販売員とお客さまとのコミュニケーションがうまくとれて初めて商品は売れるのです。
 
――思い出深い商品は、もともとカメラ屋ということもあり、いちばんといえばカメラかもしれません。商品は「物」ではない。「人生を豊かにする」のが商品だと考えています。一枚の写真は100年前のことを語れます。カメラは人生を遺すものなのです。
 
――お客さまを感じる心を持ってほしい。お客さまが何を求めているのか感じる人間になってほしい。そうした人間力を磨いていかないと、企業も人も支持されません。

そして彼は最後に26年間を振り返り、こう語ります。今日も店頭に立ち、お客さまと触れ合う皆さんにシェアさせていただきます。
 
――“伝えることの大切さ”を考え続け、“今を生きる”ことの大切さを学びました。今を生きていれば、次にやることは見えてきます。
 
できないことはなく、できることを考える――今を生きるとはそういうことです。

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