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伝説の接客が生まれる風土

飯田屋の最長勤務年数者である加藤勝久には、多くのファンがいます。加藤は、お客様はもちろん、目の前にいる一人ひとりを徹底して大切にする従業員です。

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「一人のお客様に付きっきりになってしまうと効率が悪くなるのでは?」と心配されますが、加藤は僕を含めみんなに言い続けてくれます。

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「思うようにやってごらん。何かあったら俺がフォローするから大丈夫」
そんな加藤の姿を見て、新人の従業員も目の前の一人のお客様を大切にするようになります。お互いが「何かあったら誰かがフォローするから大丈夫」という信頼関係がどんどん生まれていくのです。

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もちろん、こうした信頼関係は今日明日に構築できるものではありません。
相手をよく知り、自分をよく知ってもらわなければなりません。僕の経験から言えるのは、自分が相手を知ろうとするほどに、相手も自分を好きになってくれるということです。

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そこで飯田屋では、店内で従業員どうしも、店外で業者さんと会ったときも積極的に「雑談」を推奨しています。ここだけの話、「店員どうしの無駄話が多い」というクレームをいただくこともありますが、僕が雑談を積極的に推奨しているのだから仕方がありません。

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雑談をするほどに、その人の人となりを知る機会が増え、その人が好きになってしまうから不思議です。信頼関係のある仲間とは、安心して働くことができます。その雰囲気は、お客様への安心感にもつながっているはずです。
だから僕は「雑談をしてほしい」とお願いしているのです。

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もとより、飯田屋には昔から「目の前の人を大切にする」「一回ごとのお取引を大切にする」という教えがありました。時代に合わせて取扱商品こそ変化させてきましたが、この教えはずっと守り続けてきました。

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そのため、3代目の祖父のときから通ってくださる常連のお客様がいらっしゃいます。「あなたのおじいさんには、とてもお世話になったんだよ。いつも親身になって接客してくれてね……」とお話をしてくださいます。

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その方が欲しい商品は、今の飯田屋では在庫していない商品です。それでも「商品がないなら取り寄せてもらえるかな? 私は飯田屋でしか買物をしないと決めているんだ」と、通ってくださるのです。とても、ありがたい存在であるとともに、先代が築いた信頼関係には頭が上がりません。

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取扱商品は変わったとしても、人を大切にする精神はずっと受け継いでいきたいと思います。これからも、目の前のお客様を大切にする「喜ばせ業」として、助けあいながら接客をしていければ怖いものはありません。

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