ハコイリ♡ムスメ 1stコンサート 青春の音符たち&私たちの宝バコ

ハコムスの1stコンサートを観た。グループの集大成のような素晴らしいコンサートだった。ハコムスをずっと好きでよかった。

ハコイリ♡ムスメは2014年夏に結成されたアイドルグループだ。主に80年代90年代のアイドルソングをカバーし、癒やしと安らぎ、そしてときめきを届けるグループとして活動してきた。メンバーの卒業と加入を繰り返し、現在のメンバーは8人、結成当時のメンバーで今も在籍しているのは我妻桃実さん(ぽにょ)だけだ。いつもは秋葉原にあるAKIBAカルチャーズ劇場で定期的に公演を開いているのだが、今回は慣れ親しんだ会場を飛び出して、有楽町のホールでコンサートを開催した。

ハコムスはデビュー時から好きだし今も好きだ。しかし、最近の自分はハコムスよりもSTU48を追いかけている。ちょうど現在STU48は全国を回る出張公演ツアーを続けていて、私も大阪新潟東京で公演を見た。STU48の公演の余韻で胸いっぱいな自分に対して、ハコムスへのモチベーションを高めるために、コンサート前日に開かれたハコムスとRYUTistの野外イベントに行った。ちょうど台風が関東に近づいた日で、会場に着いた途端に雨と風が強くなって、歌うところは見れずに結局台風でテンションが高くなっているハコムスの顔を見に行っただけとなった。それでも直前に皆の笑顔を見られて、翌日が楽しみだという気持ちになれた。

当日。コンサートは2部制で、昼は選りすぐりのカバー公演、夜がオリジナル曲公演となっていた。

カバー公演は事前に歌う曲が公開されていて、自分は何を歌うかわからない状態で臨みたかったので見ないようにしていたのだが、実際にコンサートを観てみて初期のカバーが多いなと感じた。『はんぶん不思議』、『レモンドロップ』、『海へ行こう!』など、他にも活動1年目にカバーした曲が多く選ばれていた。最初のコンセプトがしっかりしていたということなのだろう。メンバーは入れ替わり続けても、グループのコンセプトがそこからブレないというのがハコムスの強みだと宣言しているようなセットリストだった。

季節感を大切にし、季節毎にセットリストを一新するハコムスなので、このコンサートは夏の曲が多かった。しかし季節感を無視して終盤に歌われたのがRibbonの『Be My Diamond!』だった。ハコムスの大切な場面で何回も歌われてきた曲だ。たくさんの思い出がこの曲と共にある。事前のセットリスト公開を避けてコンサートを観ていたので、この曲を歌い始めて思わずため息が出てしまった。歌うハコムスの皆さんが本当に輝いていた。

カバー公演は先人へのリスペクトを忘れずに、その上でハコムスの良さを届けてくれた素晴らしい公演だった。ぽにょのMCも良かったね。

対して、夜のオリジナル曲公演は、メンバーの成長がたくさん感じられる公演だった。特に3期メンバーの成長がすごく感じられて、観ながら感無量になるシーンがいくつもあった。久しぶりにちゃんと見たからかもしれないが、吉田万葉さんの成長が著しく、凛としたその佇まいに親のような目線になってしまった。

途中の寸劇も台詞のひとつひとつに愛があった。ハコムスは本当に愛されている。

ハコムスの皆が美しすぎて、普段は滅多に泣かない自分だけど、この日はぽろぽろと目が赤くなってしまった。卒業していった者も含めて、ハコムスが作り上げてきた世界、その4年間の集大成だった。『レモネードキッス』で軽やかに揺れる阿部かれんさんの黒い髪、『さよならのプリエール』で見せてくれた吉田万葉さんの伸びやかな跳躍、星里奈さんの深く感情の奥行きを感じさせる歌声。常に毅然としているぽにょが最後に見せた涙は、最年少のときからずっとハコムスだった女の子が、たくさん笑って、たくさんつらいことを乗り越えた先の今だからこその、過ぎた時の重みに耐えかねたような清らかな涙だった。

本当に綺麗だった。美しいハコムスを、その美しさをそのまま届けてくれた素晴らしいコンサートだった。ハコムスでいてくれてありがとうという気持ちしかない。ますますハコムスを好きになった。素晴らしい一日をありがとうございました。



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