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STU48と瀬戸内を巡った日記 せとうちめぐり

『暗闇』をリリースして1ヶ月以上過ぎてから、瀬戸内の7県を巡る周遊握手会「せとうちめぐり」が始まった。アイドルのリリイベだと発売日よりも前に開催して予約で積ませてオリコン上位を目指すのが、オリコンに意味があるのかどうかは置いておいて、よくある一般的なリリイベだ。とはいえ48グループの全国握手会と呼ばれるものはリリースから結構経ってから開催されることが多い。事前申し込みが必要な個別握手会と違って、全国握手会はCDショップで売られているCDで参加することができるので敷居が低いし、ちょっと興味を持った人に来てもらうにはリリース後のほうがよいのだ。

STU48については1月リリースなのに3月に入ってから「せとうちめぐり」が始まった。気候が暖かくなる3月4月にしたほうが人が集まりやすいと考えたのかもしれない。私も真冬だったら瀬戸内に遠征しなかったと思うから正解だ。

せとうちめぐりは瀬戸内7県のイオンモールで開催された(山口のみイオンモールではない)。私の大好きなショッピングモールでのアイドルイベントだ。まだデビューしたてで規模の小さいSTU48だから出来ることかもしれない。小さいといっても、イオンモールの広い駐車場の一部を借りきってステージや握手会テントを設営してイベントを行う。まずライブがあってその後に握手会がある。ライブではたくさん曲を歌ってくれるので、それだけでも十分元が取れるぐらいのボリュームだ。また、ライブの途中の自己紹介のみスマホでの撮影可能となっている。本当は踊っているところを撮りたいが仕方ない。

野外でアイドルを見るのが大好きな私にとって、STU48のせとうちめぐりは本当に楽しい遠征だった。

STU48の素晴らしさのひとつに天候に恵まれているという、努力ではどうしようもない、持っているとしか表現しようのない良さがある。瀬戸内地方は雨が少ないからそうなるのは当然といえば当然だが、それにしてもせとうちめぐりは晴れが続いた。雨が降ったのは幸運にも屋内会場だった岡山だけで、屋外でイベントしたときはほぼ晴れ(広島は微妙な曇りだったかな)。せとうちめぐり後半の徳島兵庫香川は晴れすぎて夏のように暑かった。まだ4月なのに私も短パンにならざるを得ない。

せとうちめぐりに限らずSTU48は天候に恵まれている。MVはどれも青空の下で撮られていて、素晴らしい映像となっている。晴天待ちをしたかのように完璧な天気だ(そんなことはないと思うが)。『瀬戸内の声』のMVはアイドルのMVというよりも瀬戸内地方の観光プロモーション映像にしか見えない(岡山駅で流れているのを見たことがあるが実際そんな感じだ)。『瀬戸内の声』での市岡愛弓さんがあまりの眩しさに目を細めてしまっているのを見れば、その快晴っぷりも相当なものだとわかるはずだ。

などなど書いていたが、そういえば去年香川でSTU48の公演を見たときは台風直撃でずっと雨だったことを思い出した。そういう日もある。

せとうちめぐりにおいて野外で見るSTU48の皆がいつも以上に可愛く見えるのは風と光の魔法だが、それが屋上だったりするとさらに可愛く見える。高いと空気が綺麗だからなのかもしれない。愛媛でのせとうちめぐりはだだっ広い屋上駐車場で、ステージの背後には四国の山並みが連なっていて、最高のロケーションだった。そういう場所で歌われる『瀬戸内の声』は一際美しく聴こえる。

せとうちめぐり徳島では1曲目が『ポニーテールとシュシュ』ということで全員がポニーテールだった。去年AKBにハマりだしてからいろいろなグループがポニシュを歌うのを見て、いつの間にかポニシュが好きになってしまった。本当にどのグループもポニシュばかり歌うのだ。私はポニーテールという髪型が好きなので、徳島は最高の始まりだった。普段はしない甲斐心愛さんのポニーテールが可愛くて、本人に可愛いと言ったら隣のメンバーから絶対お世辞だと茶化されたが、私は本当に可愛いと思っている。

せとうちめぐりではメンバーそれぞれ持ち時間30秒の自己紹介が必ずある。このイベントの大きな目的はSTU48がどんなグループか広く知ってもらうという点にあるのだろう。自己紹介も皆工夫を凝らしていた。しっかりと作り込んでいて台本があるかのような福田朱里さんの自己紹介は聞いていて毎回頑張ってるなあと好きにならざるを得ない。徳島兵庫と2日連続のせとうちめぐりでは、新谷野々花さんが板東英二のものまねを連日披露して、そのときの空気が非常にシュールだったのが印象深かった。

ネガティブなことを書いてもいいことはないのは重々承知しているが、48グループのアイドルの自己紹介が苦手だ。AKB48に通っていた2006年の私は自己紹介の時間が本当に退屈だったが、最近は頑張っているなあという気持ちで見れるようになった(どこから目線)。何かうまいことを言わなければいけないような空気は、AKBのフォーマットに従うとどうしてもそうなってしまうのかと諦めつつも、それでもシンプルを貫き通す早坂つむぎさんには強いなあと思いながら見ていた記憶がある。

しかしSTU48を見ていると、その自己紹介にあまり拒否反応がないことに自分自身びっくりする。求められればちゃんとコールもする。好きになってしまったらそうなるのだろうか。門脇実優菜さんの自己紹介は強烈なアニメ声で、そういう声が苦手でなくてもくどいと思わせるものだが(褒めてます)、それでも私はだんだんと聞くのが癖になってきている。洗脳されているのかもしれない。そのうち淡路島の玉ねぎしか受け付けなくなる日も近い。

毎回気になるのは新谷野々花さんの自己紹介だ。せとうちめぐりでは突然板東英二のものまねを披露したり、突拍子もない嘘をついて平然と嘘でしたと覆すような前衛的な自己紹介は、普段のしっかりとした喋りからは想像できない面白さがあって私は大好きだ。

野外でのせとうちめぐりは青空がデフォルトなので、ライブも始まる前から最高が約束されていたし、実際最高だった。『ヘビーローテション』で誰よりも高くジャンプする磯貝花音さんはかっこよかったし、開放感ある会場で聴く『ペダルと車輪と来た道と』なんて最高すぎて天を仰いだ。

ライブの後の握手会は、最高のライブの余韻を残したまま握手するので、楽しくないはずがない。会話になっていない会話でも、握手し終えて帰る足取りはいつも軽かった。

話は逸れるが、瀬戸内への遠征でSTU48と必ずセットになっていたのが城巡りと温泉だった。松山城や姫路城などなど、城をたくさん巡って結構歴史に詳しくなった。これまでの人生で城と交わることが少なかったが、こうやって各地の城を見て回ると、生活の風景の中に城があるのはいいなと思えてくる。

そして旅で本当に欠かせなくなったのが温泉だ。温泉はすべての疲れを癒やしてくれて、現場の前に入っても最高だし、現場の後に入っても最高で、とにかく最高なのだ。STU48を見る前に湯に浸かってしまうと、後はすべておまけみたいな感じで、非常におおらかな気持ちでSTU48を見れる。STU48を見た後に入れば、それはもう天国だ。

せとうちめぐりは本当に行ってよかったと思っている。ここ1年ぐらい、休日はなるべく電車に乗らないで過ごすと決めて遠出しない週末を心掛けていた。その反動なのか、この春は立て続けに遠征して、どれも楽しすぎてやばかった。それもこれもSTU48のおかげだ。感謝。

続く。


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