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SEX・DRUG・ROCK'n ROLL(7)

色んな「妄想」が広がりながらも、心はマリファナに囚われたままのキヤ少年。
しかし、マリファナの前にタバコすら吸った事が無いのだから、そりゃ何吸ったって咽返るのは当たり前だった。w
 
取り敢えず練習で、タバコを吸ってみることにした。
所謂不良少年の友達の家に行くと、本当に悪そうな連中が溜まっている。
そこに行けば、タバコの1本くらいは幾らでも吸えるわけだ。
オレはちょっと怖かったが、勇気を振り絞ってその「悪の巣窟」に成っている家に遊びに行くことにした。
 
別な友人を介してその「悪の巣窟」への橋渡しをしてもらった。
いよいよ、タバコを吸うのである。
当時若干13歳だ。w
 
その不良少年の家は、片親で父親が出ていって居なかった。
母と姉との3人ぐらしで、母がパートに出かけて、姉は彼氏(どっかの暴走族らしい)の家に行ったきり何日も帰って来ないので、彼一人なので必然的に溜まり場になっていた。
 
「悪の巣窟」は2階の子供部屋だった。
子供部屋とは名ばかりで、中学生らしい学習机とか、ビニールのクローゼット等は無くて、ガラスのテーブルに、ボロボロのソファが置いてあるだけだ。
 
テーブルの上には、灰皿は勿論、飲みかけのウィスキーの瓶やコップ、コンドームの箱とかマッチ箱や100円ライターとか…。
壁には外人女性の水着のポスターが貼られ、漢字の当て字が書かれ、刺繍と血痕がついてる特攻服。
その横には、コレまたどす黒く汚れた木刀が立てかけてある。
 
既に天井はヤニで真っ黒で、そこに煙草の吸殻が何故か沢山張り付いている。
絨毯は、ところどころシミが有り、正直不潔感しか無い。
押し入れは半分開いてて、中に布団が敷いてあって、そこに何人かが乗っかって騒いでる。
ゴミ箱にはティッシュペーパーの山で、もう何に使ったかは言うまでもないだろう。
 
床には盗んだバイクのハンドルとかが無造作に放置されており、成人向けの漫画雑誌とかまで放置されてる。
他に工事現場で使う赤色灯や、アイスクリームの形をした行灯なんかもインテリアとして置かれていた。
部屋の片隅にはラジカセが置いてあり、当時流行っていたディスコミュージックが大音量で鳴っていて、何人かはそれに合わせて振り付けの練習をしていた。
 
入った瞬間に、足がすくむ思いだった。
 
不良少年:「で、どうしたのよ?」
オレ:「いや、その、タバコ吸いたいなと…」
不良少年:「はぁ?オマエ吸ったこと有るの?」
オレ:「いや、無いから吸ってみたいなと…」
不良少年:「オマエみたいなマジメな坊っちゃんが手を出すようなもんじゃねーよ。www」
 
完全にガキ扱いされてて、なんだかムカついたがまぁ仕方がない。
目標はタバコの吸い方を習得することだから。
 
不良少年:「じゃ、これ吸ってみろよ。」
 
渡されたのは、セブンスター。
一本取り出して、火をつける。
ゆっくり吸って吐き出した。
 
不良少年:「フカしてんじゃねーよ!もったいないなぁ〜!ちゃんと肺まで入れろよ!」
 
空フカシしてたら叱られた。w
今度はちゃんと肺まで吸い込んだ。
 
オレ:「ゲホゲホゲホ…」
不良少年:「わはははははは!!だから止めとけって言ったじゃん!www」
オレ:「ゲホゲホゲホ…」
不良少年:「で、美味いか?」
オレ:「いや、苦いってか、煙い…」
不良少年:「わはははははは!!オマエにゃまだ無理なんだよ子供だから!」
 
周りに居た不良たちが一斉に笑う。
こんな屈辱は初めてだが、マリファナへの道への第一歩だと思うと耐えられた。
 
取り敢えず、口の開いた残り5〜6本のセブンスターの箱を貰って家に帰った。
不良少年タバコをただでくれたんで、多分本当は優しいヤツなんだろう…。
でも、学校では殆ど見たこと無いけど。www
 
この時点で、セブンスターゲットした。
RPGゲームのアイティムをゲットしたような感覚だった。w
 
でも確かオレはロックミュージシャンに成る筈だったのでは?
なんで、不良少年の仲間に成ってるのか意味不明だった…。

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