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頑張っている人を応援したくなる

僕は教育学部で勉強していて、学習塾(大学受験専門)でアルバイトをしています。そのため、教育に関わる機会が多いです。今日は学習塾で先生をしていて感じたこと・気付いたことについて書きたいと思います。

僕のバイト先の学習塾では、ICTを利用した授業があります。生徒の苦手な単元をAIが判別し、苦手の原因まで遡って学習を進めるものです。その授業の中で、意欲的に課題に取り組んでわからないところをメモする生徒と、ただ漫然と課題をこなしてなぜそうなるのかを考えずにスルーする生徒がいます。当然、前者の方が成績が上がっていきます。後者はあまり上がっていきません。

ここで、学習塾の先生としては、様々なアプローチで後者の生徒をもっと意欲的に取り組ませようとします。

そのアプローチの中で、塾長は「マイナス発言はやめて欲しい。」と生徒に言っていました。後程意図を聞くと、「マイナス発言をされると、こっち側(先生側)もマイナスの方向に行ってしまう。こっちがせっかく頑張ってるのに、生徒にすぐにマイナス発言をされると頑張ろうと思えなくなる。」ということでした。

これは、「確かにその通りだ」と思います。先生としては、頑張っている生徒を応戦したくなるわけです。反対に、やる気のない生徒は、酷い言い方をすると見限りたくなります。当然、学習塾の先生として、見限ることはありませんが、ゲンナリしてしまうのは事実です。

これは、先生に限った話ではなく、人間全員に言えることだと思います。実際に、部活動の先輩後輩、会社での先輩後輩の中でもこのようなことはあると思います。

大抵の人は先輩という立場になったことがあると思うので、その時のことを想像してほしいのですが、自分は後輩のために一生懸命教えているとします。その後輩は意欲的に取り組み、真面目に練習をしています。一方で、大してやる気もなく、面倒くさそうに練習をしている後輩がいたら、どちらを応援したいでしょうか?

僕は前者の後輩を応援したいです。というか、ほとんどの人は前者を応援したくなると思います。もちろん、先生である以上、やる気のあるなしに関わらず等しく生徒を応援しなければなりません。

しかしながら、無意識の内に、やる気のある生徒には期待し、生徒の努力に対して応えようとします。一方で、やる気のない生徒には期待せず、大して手をかけなくなるものです。

これは、ピグマリオン効果ゴーレム効果に近いと思います。というか、そのものかもしれません。(大学で学んだのですが、正確に覚えていません。すみません。)

これらは教育心理学では有名です。ピグマリオン効果は教師期待効果とも呼ばれ、教師が期待を寄せている生徒の成績は、実際に良くなるというものです。また、ゴーレム効果はその逆で、教師が期待していない生徒の成績は伸びないというものです。(なので、先の学習塾での塾長の言葉は、このゴーレム効果をなくすためのものなのだと思います。)

さらに驚くべきことに、成績が良い生徒に期待しなくなると、その生徒の成績は悪くなり、反対に、成績が悪い生徒に期待すると、その生徒の成績は良くなります。

こういった心理学的な作用があるので、何かに取り組むとき、自分が教えられる側であった場合、教える側のことを考えて、期待してもらえるように意欲的に取り組んだ方がいいと思います。また、自分が教える側であったならば、期待せずに見限ることなしに、全員に期待を寄せるようにしたいと思います。

自分にこれらのことができているかと言うと、はっきりと「はい」とは言えません。なので、これからも気を付けたいと思います。





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