見出し画像

絞り汁は軒で太鼓を打つ(詩)

重苦しい妖気を背負い

天井は低く首を垂れ

太陽はドロドロ雲に沈み

絞り汁がしとしとと降り注ぎ

軒で太鼓を打ち鳴らす

陰翳の片隅から

じわっと浮き出す般若

ミミズの大群はうねり出す

肺はカビで充満し

寝床の布団は舌となる

叫んでも 叫んでも 叫んでも

汁は軒で打つばかり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?