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#47 Arnold Allen vs. Movsar Evloevのプレビュー

対戦カード概略

対戦概要 :タイトル挑戦候補入りをかけた29歳同士の潰し合い。今回の興行での注目度も高い。
ランキング:アレン#4、エフロエフ#9
オッズ  :アレン+160、エフロエフ−190
参照   :

Arnold Allenについて

スペック

年齢:29
身長:173
リーチ:178
スタンス:サウスポー

戦績

SWOT分析

19-2-0
勝利内訳
・KO:7
・一本:4
・判定:8
敗北内訳
・KO:0
・一本:0
・判定:2
直近戦績
Loss - Holloway
Win - Kattar
Win - Hooker
ファイター印象
>打撃寄りのオールマイティ。UFC初敗北はホロウェイに屈するも強い印象変わらず。ちょっと変人のイメージ。

強み:①ボクシング、②左の強打、③全局面で戦える、④距離のコントロール・サークリング
弱み:*明確な弱点見えず。①強いプレッシャーをかけられるとやや不安定、②打撃ラッシュ時にややガード甘い
機会:①長い距離での打撃戦、②より強い選手との対戦経験
脅威:①グラップリング、②テイクダウン、③レスリングの展開

コメント

 ホロウェイに負けるまではUFC無敗の選手。正直ホロウェイ相手に負けるのは仕方がない気がします。それでも5Rを戦い切り、局面によっては優勢な場面も見せました。
 最大の強みはそのニックネーム通り、どの局面でも戦える”オールマイティ”な点であると思います。ただどちらかというと打撃よりで勝つ、ボクシングが優れるように思います。特にサウスポーの構えから繰り出されるジャブ、そして左のオーバーハンド気味の強打は強力です。基本は距離をとってサークリングしつつ自分の距離をコントロールすることに長けているようですが、勝気な面も見られここぞというタイミングでは前に出てラッシュを見せます。どちらかというとフック系で振っていくように感じます。ホロウェイ戦の最終ラウンドやフッカー戦が印象的。
 弱みは正直ほとんど見当たりませんが、距離のコントロールを重視するだけにプレッシャーで詰められるとやややりにくそうな様子には見えます。ただし、対応力は十分あるためそこまで問題にならないかと。*vsユサフ戦。
 ホロウェイのように圧倒的に打撃コントロールが優れ手数も多いとなると同じ局面で上回れるのでキツいのかもしれませんがそんな対戦相手は稀でしょう。

Movsar Evloevについて

スペック

年齢:29
身長:170
リーチ:184
スタンス:オーソドックス

戦績

17-0-0
勝利内訳
・KO:3
・一本:4
・判定:10
敗北内訳
・KO:0
・一本:0
・判定:0
直近戦績
Win - Lopes
Win - Ige
Win - Dawodu
ファイター印象
>無敗の若手ロシア人。トプリアとどこかで無敗対戦すると思っていたが、試合間隔があき、やや差をつけられた印象。

SWOT分析

強み:①グラップリング、②テイクダウン、③安定したキックボクシング
弱み:*明確な弱点見えず。①やや被弾の傾向、②ややスロースターター
機会:①チェーンレスリング、②グラップリング
脅威:①アレンの左強打、②遠い距離での打撃戦が続く展開

コメント

 元M-1王者、ATT所属の無敗のロシア人ファイターです。UFCでのキャリアでは判定が続いていますがKO、一本ともに取れる選手のようです。
 最大の強みはレスリングであるように思います。圧倒的なTD力があるというよりはしつこいチェーンレスリングとトップを取ってからのコントロール力で相手を支配するスタイルです。一方、スタンドの打撃も安定しており、綺麗なキックボクシングにプラスして回転系の打撃や飛びひざなどの飛び道具も見せます。寝ても立ってもボリュームのある攻撃で相手を削り、ポイントを奪取する戦い方に映ります。イゲ戦なんかがその真骨頂に見えました。
 無敗のため明確な弱点は見えないですが、キャリアの節目節目でややピンチを迎える対戦もあったように思います。vsレンツ戦では序盤のTDにギロチンを狙われあわやの展開、直近のロペス戦でもカウンターサブミッションをとらそうになったり、近距離の撃ち合いでやや被弾の傾向も見られました。また、対戦カードがキャンセルになったり、相手が直前変更などややキャリア的に足踏みし、強い選手との対戦経験がやや見劣りするようなきがしなくもないような。。。

試合内容について

勝者予測

 勝者予想についてはこの試合は非常に難しいように思います。個人的には判定でアレンと予測します。

予測/考察

 全局面で戦える(ほぼ)無敗の29歳同士。と似た選手同士の対戦に映ります。立って戦う方に優位性があるのがアレンで、グラップリングに優位性があるのがエフロエフと見ています。
 アレン側としては、スタンドの距離の維持が最大のポイントでエフロエフに組ませないような試合展開が取れればかなり優位に試合を運べると思います。また、ややスロースターター気味のエフロエフに対して明確に1Rを取り、先手を取ることが勝利への第一ポイントと考えます。逆に1Rを取られると前に出ざるえず、エフロエフのグラップリングの餌食になるリスクもあるかと。サークリーンぐはしつつも下がりすぎず、前に出てプレッシャーをかけるも組は許さず、のような繊細なレンジコントロールが勝利への道かと。
 一方のエフロエフとしては、まずアレンの左の強打に対して注意を払うことは必須になりそうです。基本的には追いかける展開が続き、レスリングを強制することが最大の勝利プランと思いますが、安易なプレッシャーはリスクになるかもしれません。強打でKO負けまではいかなくとも印象的な打撃はラウンドを失う大きな要素になりえます。あとは組める展開にできるかどうか?そして組んだ際に想定通りエフロエフがコントロールできるかどうか?できてしまえばこのゲームの勝者は大きくエフロエフに傾くことになる考えます。
 いずれにせよこの試合は1Rどちらの優位性が働くのか、距離のコントロールでアレンが上回るのか?それともエフロエフが組める展開になるのか?に注目し、そしてその後の2R以降の展開に変化が生まれるのかに注目しつつ観戦をしたいと思います。

終わりに

 この対戦はタイトル挑戦候補に上がるためには勝利が必須ですが、正直お互い別の上位ランカーとの対戦の方がよかった気もします。vsオルテガとかロドリゲスとか、、、ただ個人的には非常に興味深いコンテンダー同士の一戦、楽しんで観戦したいと思います。
 メインのストリックランドvsデュプレシは正直23年前半の段階では来年こんなことが起きるとは思わなかったようなタイトルマッチになりました。何が起こるかわからないのがMMA。このメインイベントも楽しみたいと思います。

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