映画を観ようの週 週報026(2023/08/25)

○なんとなくヘロヘロで映画館の椅子に2時間近く座っている自信がなくて映画館に行くのを控えていたけれど、新文芸坐でやっていた『Sonny Boy』のオールナイト上映を最初から最後まで割りかし元気に観られたので、思っていたよりも体調はよかったみたいだ。


○もう大丈夫だろうということで仕事帰りに『SAND LAND』を観た。Dolby Atmosの上映回がギリギリあるタイミングで滑り込めたのでよかった。話が面白くて、鳥山明メカが動きまくるアクションシーンも堪能して、大満足。『SAND LAND』を映像化するにあたってはこれ以上ないんじゃないかと思うくらいよかった。イマジナリー息子にも勧めたい。
 家に帰ってきてから知人に「鳥山明キャラは、『ドラゴンボール』や『ドラゴンクエスト』でムービーを作る機会が多いからノウハウが貯まってたりするんかねえ」と話したら、監督を務めた横嶋俊久さんは「ドラゴンクエスト」のゲームムービーを複数手掛けているそうだ。「鳥山明キャラなら私におまかせっ!」な感じだったりするのだろうか。
 ディレクションアドバイザーの役職で神志那弘志さんがクレジットされていた。どういう関わり方をしているのかは分からないけれども、自分が観た中だと『HUNTER×HUNTER[新]』『吸血鬼すぐ死ぬ』と、続けざまにいい作品を作られているなあ。

○翌日に『アリスとテレスのまぼろし工場』を試写で観てきた。閉塞感とか純真であるが故の猥雑さとかが、自分が10代の時にたっぷりと浴びてきたノベルゲームのようで好きな話の筋なんだけれども、そこには懐かしさはなくて現代性を帯びている感じがよかった。キャラクターの生っぽい演技や製鉄場をはじめとした美術も素晴らしい。早いところ観直したい。

○90年代末の辺りの作品が帯びていた(気がする)世紀末感って時代性のものだから、あの感じはもう出ないんだろうなあと思っていたけれど、『SAND LAND』で描かれる差別の感じとか『アリスとテレスのまぼろし工場』で描かれる閉塞感とか現代性たっぷりに思えたので、今は割と世紀末なのかもしれない。いや、そもそも普遍的なことなのか。

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