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独断の映画感想文 シン・仮面ライダー

過去に映像関係に携わった事もあり、いや単に映画が好きなので😊、一年間に数十本の映画を観ます。
もちろん当たりはずれあるけれど、その中でもわたしのココロにズンとつらぬく映画の感想を書き出します。
あくまでもわたし自身の感想文なので、共感されないかも知れないけどご参考まで。

あ、ちなみに基本ネタバレです。どうぞご注意下さい。

シン・仮面ライダー
庵野秀明

さて、今年観た映画でわたしのオタク心を刺激しまくった作品。そして監督庵野秀明がなんの障害もなく好きに作った作品とも言える。

シンシリーズの3作目、監督としてはシン・ゴジラ以来。

こういった映画は"設定命"なところがあるけどその点では合格だろうか。邦画でありがちな(最近ではハリウッドのマーベルシリーズなんかもそうだけど)都合の良い設定で、なんでもありな世界にはしていないのは評価できる。ちゃんとそこに仮面ライダーがいるのだ。この世の中にショッカーたちがいて、オーグの世界、死後の世界にいざなおうとしているのだ。
少なくとも庵野はそう本気で思っている。

また主演の池松壮亮の暗い口調と暗い佇まいもとても本郷猛らしい。藤岡弘よりも石ノ森原作のほうに近い。もともと石ノ森章太郎の描くヒーローは常に悩みの中にいる。009然り、キカイダー然り。

ただしその動機づくりは必要だったのか。シン・ゴジラやシン・ウルトラマンにはなかったシーンが挟まれている。本郷の根本、トラウマになるほどの出来事。案外ここは手抜きな感じがする。大事な部分だが、短い映画の中では難しいのかも知れないが。。

また、終盤の緑川ルリ子の独白も陳腐で無駄だった。手法はいいのだが内容がありきたりなのだ。浜辺美波はよく頑張ったがそこだけが残念でした。
逆にハチオーグの西野七瀬とライダー2号一文字隼人、柄本佑はすばらしかった。クモオーグも観ていてワクワクした。

概ね満足できる作品だと思う。

本編未見の方は是非のおすすめですが、その後NHK-BSで放送した
~ヒーローアクション挑戦の舞台裏~
をぜひ観てほしい。
ここでの庵野とアクション監督との確執が描かれている。そしてここにこそ庵野のこの映画の本質が現れている。庵野監督を酷いと思うだろうか?けども、現代の華麗でカッコいいアクションなんて一観客の私だって求めてない。あくまでもショッカーのいる現代に仮面ライダーが戦っている姿が見たいのだ。
その意味でラストの0号ライダーとの死闘は舞台っぽく興醒めだった。ライダーの世界を最後まで貫いて欲しかった。

点数つけるのとても難しいが、あえて99点。
庵野監督の次回作に期待値含めて、とします。



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