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【悪い種子】【死の天使レイチェル】

『悪い種子(たね)』マーヴィン・ルロイ監督 1956年

人前では無邪気で可愛らしい少女が殺人や犯罪を重ねる。
ブロンドの三つ編み、実に子供らしく愛らしい風貌。
反面、恐ろしいほど良心に欠け、善悪の区別を持たず、良心の呵責など微塵も見せない人形のような風体を持ち併せている。
背景には、母親の壮絶な出生の秘密が潜んでいた。
母親自身も知るよしなく引き継がれた悪い種子。
少女の殺人も暴かれていく。
「(子供だから)誰も私を電気椅子にかける事なんてできないわ」というセリフがあったと思ったが、DVDでは無かった気がする。
見落としたか。
神をも恐れぬ態度。
しかし皮肉にも、たった一つだけ彼女を「電気椅子」にかける存在があったのだ・・・

『悪い種子(たね)』リメイク版「死の天使レイチェル」(85豪)

マーヴィン・ルロイ監督の1956年映画『悪い種子(たね)』8歳の少女ローダは子供らしく愛らしい風貌の反面、恐ろしいほど良心に欠け、善悪の区別を持たず良心の呵責など微塵も見せない 人形のような風体を持ち併せていた。
一方、本作のレイチェル(少女の名がローダでなく、9歳のレイチェルに‥)は、子供らしく愛らしい風貌と相まって、愛嬌もあり感情の起伏も見せるごく普通の少女のような印象を受ける。
云わば、思春期に差し掛かる少女の心の闇ともとれるが、それは観る者の主観によると思う。
また、この二つの作品は、ほぼ同じストーリーをたどりながら、結末が全く異なります。
私的には、「悪い種子(たね)」との主題からも、善悪の区別を持たず良心の呵責など微塵も持たない少女ローダが、「オーメン」のダミアンのイメージに近く、リメイクのほうはラストを含め「悪を呼ぶ少年」に近い印象。
ちなみに、どちらも血液出ませんから‥

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