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ルーマニア・フェルディナンド1世(1920-1926)の切手の楽しみ

切手収集家、もしくは郵趣家(切手・郵便の専門家)は、世界中の切手の中から自分のお気に入りの国や地域、年代を決めて集めるのが多数派を占めています。

1840年5月にイギリスが世界最初の切手を発行し、現在では250を超える国と地域がそれぞれ切手を発行しています。もちろん切手であれば、全てを収集対象にする立場の人もいますが、私(板橋)は特に20世紀前半のルーマニア切手に狙いを定めて、2003年頃から収集を開始しています。

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20世紀前半になると、すでに大量生産・大量消費の時代に入っていて、郵便は一部のエリートたちのものというよりは、ふだん私たちが電話やメールをするような感覚で使用されるものに近くなります。だから100年近く前の切手といえども、1枚30円から買える範囲のアンティークであり、2003年当時学生だった私でもそれなりに楽しめる収集対象だったからです。

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もう1つは歴史的な面白さです。こちらはパレードの様子ですが、左の老人が晩年のフェルディナンド1世です。彼はドイツ貴族の出身で、ドイツ皇帝の傍流にあたります。本家は第一次世界大戦で敗れて廃位されてしまいますが、ルーマニアは戦勝国に名を連ねて、領土を広げることになりました。

フェルディナンド1世のとなりの人物が、のちのカロル2世(長男)です。この人物はいろいろと問題のある人なのですが、郵趣家(切手・郵便の専門家)としても有名で、自らを権威付けるために積極的に切手を利用したことでも知られます。

これから少しずつ100年近く前の切手の魅力について語っていきたいと思います。



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