民話 キツネの玉 〜異聞〜後段

小僧さんが玉を取り上げてから 山の狐は姿を見せなくなりました
でも 夏が過ぎ 秋の頃になると また 
畑が荒らされたり 夜道で化かされる者がでる始末 
業を煮やした村衆は  罠を仕掛け
狐がかかるのを 今か今かと心待ちにしました

大きな雷が鳴った冬の朝 
罠にかかり息絶えていたのは 丸々と肥えた大狸でした
それを見た村の者は 口々に言いました
いたずら狐の正体は化け狸であったか
狸は玉をふたつもっちょるゆうけなぁ
玉がのこっとったけぇ 悪さが止まんかったにちがいね
これでひと安心じゃ よかった よかった

そして二度と化け狸がよりつかないように
村にお稲荷様をお祀りしたそうです
あの山の狐の寝ぐらのそばに


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