神使の玉
大社で ふたりが 目にしたという
話を 聞き終わると
三狐とタキは
「大社でお稲荷様の威厳に当てられたんじゃないですか?」全く思い当たらないし私達のことじゃないでしょう といいました。でも
・神様に言祝ぎをいただいた玉が割れた?
・タヌキ玉ひとつでは 永遠の命でなくなるのかな
・三狐様の玉が割れて 穂小津姫が目覚めたのなら…
ぐるぐると いろんな 考えが 浮かんでは消えました
でもやっぱり可笑しいですよ🍃
これが私達に起きたことなら
三狐様にお貸しした タヌキ玉が割れて
自分の玉を使ったのなら 今
タキを護ってるのは何の玉なのでしょう
きっと 穂小津姫とおやじさん
仲良くふたりで 幻をみたんでしょう
それに入鹿魚の神様が きっと
うつしみに 戻してくれますから⭐︎
そう言って 皆 納得して別れました。
---- 穂小津姫 口述記 ーーーー
ひやふるよ
7月12日木曜日 夜更けに ざわざわ人の声
ドン ひゅぅぅぅ ざぁぁぁぁぁ ざぁぁぁぁぁ
天から降り注ぐ 夕立のような 音
空に咲く 大輪の花を 思い浮かべた その刹那
怒号が響き 熱風が喉を焼き 沸騰する全身の血
目の前に 色を失くした狐と 割れた玉
狸は 空を仰いで 何か呟き
ソレに 覆いかぶさると
狐の体は 白い光に包まれて 綺麗な玉となりました
そして
動かなくなった 狸の背から 雲が一筋 立ち昇り
狸は 黒い玉となりました
白い玉と 黒い玉は ふわり浮かび
寄り添うと ゆっくり闇に 消えました
炎はあたりを 焼き尽くし
白い 黒い 煙となって 燻りつづけました
最新のお話はTwitterで進んでいますが、 振り返れるようにnoteでまとめ記事にしています。