オリジナル曲1『水と共にさりぬ』

【曲紹介】
これで今度こそ最後のさよなら
亡き祖母に贈る鎮魂歌
そして悲しみと生きる全ての人と共に歌いたい
水と共に去りぬ

作詞作曲MIXイラスト動画うた:Kitsune Savaskiy@KitsuneSavaskiy
ヴァイオリン編曲:Kyoko Ondy
詩吟編曲:Mother Fox
Special Thanks: オペラ師匠@AyumiKanag17902


詩吟は祖母が好きだった詩吟「金州城外の作」のオマージュのつもりです。

【歌詞】
生きることは大河の流れ
絶えず流れ、流されて
岸辺に留まる友もあり
そして、海へと漕ぎ出す者も、
水面に映る面影たちは
誰そ彼(たそがれ)時に消えてゆく
故郷(ふるさと)よ、友よ、愛する人よ
どうか私を置いていかないで
どうか手のひらに、その手のひらに
濁流を受け止めるその手のひらで
掬った水に私の
影を映しておくれ

愛することは海への河口
絶えず流れど魚になれず、私はこころを見失う
どうか手のひらよ
濁流に抗うこの手のひらは
波掻き分ける鰭となれ

海万蒼茫(かいばんそうぼう) 転(うたた)無涯
風腥し(なまぐさし) 水清無魚(清き水に魚なし)
船錨難揚(せんびょうなんよう) 人語らず
日海沿岸(にほんかいえんがん) 斜陽に立つ

生きることは孤独の漂流(たびじ)
誘う彼方の灯火(ともしび)ありて
魂削れど、二度同じ光なく
水面に揺れる命の息吹は
消えゆく神秘の泡(あぶく)の一つ
時よ、美しい時よ
どうか私を見失わないで
時空(とき)を超える想いすら
いつか灰となり消えるのならば
限りなく緩やかな手のひらで
生命(いのち)のヴェールで包み込み
いざ水と共にさりぬ

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