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ナンとなくナンで食べるカレーが食べたくなったので、
近所のインド・ネパールカレー屋さんに行ってきた。


インドとネパールは違う
この店員さんはどこの人ナンでしょう
おそらくネパールナンでしょう


これもナンとなくだけれど、
お客さんは少ないだろうなと思った。

お店が営業しているかどうかも怪しいという
不安な気持ちで向かう。

カレー屋さんに向かって右隣りには
中華料理系の定食屋さんがあるんだけど
そこはシャッターが閉まっていて
そんなに人通りの多い場所でも無いから

ンー不安だ

と思ったけれど
ちょっと異様な雰囲気もする電飾が
チカチカと(もう言葉の通りチカチカと)
灯っているのを見て
先ほどの不安は解消。


さて、お店の窓は中が見えるようなガラス窓なので、入る前に覗いてみる。

客はいない。

少しだけ開いている扉には、

ナン、ライスおかわり自由

と書かれた紙が貼ってある。

フム 私より字がうまい。

これは料理にも期待できる。

扉を開けて中に入る

4人がけのテーブル席と
カウンターがある

客は来ないだろう
なんて失礼なことを思いながら、テーブル席に座ろうとする

けれど店員さん(メキシコ人みたいな)に

「エアコンが壊れてるから扇風機の近くがイイヨ」

と言われ、カウンターの方に通される。

「2階もあるけど…」

と言われ、2階もあるのかと思う。

面倒くさがりな人間なので、
ここでいいと笑顔で答える。


注文したのは
バジルナンセット (ネットの口コミで好評価だった)
カレーはバターチキンカレー
それとマンゴーラッシー

料理を待っている間、本を開く。
#村上春樹
#はいほー

店内は扇風機の前といえど暑いし、
聴いたことあるようなないような一昔前のジャパニーズポップが流れていて

その音楽もなんだか変わっていて、
ワイパーと窓ガラスが擦れる時に出るような
キュキュという電子音が
断続的に流れてくるような音楽で
まあ読書には集中できない

調理場の方からは、パンパンという音が聞こえる。

ナンだろう

と思いながら、占星術は基本信じないという春樹の話を読み進める。

3ページくらい読んだところで、
お料理が運ばれてくる。

拍手で迎える(拍手はしてない)

4切れのバジルナン
それから、小さな銀色の器に盛られた赤の強い橙色のようなバターチキンカレー
そして、ヨーグルトらしきものが、
丸いシルバーのトレーに一緒に仲良くのせられてやってきた。

違和感はない

というよりかは、異文化と向き合う際に、違和感をいちいち感じることなんてもうあまりないだろう

食べる、美味しい、以上。


食べてる最中、店員さんが何度か話しかけにくる。

「中国人?」

はじめて言われるし、日本語カタコトすぎて
理解に苦しみ、なかなかコミュニケーションがとれない。

「中国人みたいな顔してるね」

そうですか?
と、可もなく不可もない返答をする。

人間はそうやってうまくやっていくのだ。


そうそう、ヨーグルトらしきものは、やっぱりヨーグルトで

はじめ一口食べた時、
やけに酸っぱいなと中国人みたいな顔をしかめたが、
食べ進めていくうちにだんだんと美味しく感じてくる。

ハチミツがかかっていたらしくて、
それが美味しくて、
アラ今度家でやってみようって思う。

そうそう、私が食べ終わるまでの間に
カップルらしい男女2人がお店にやってきて、
2階にあがっていった。

そしてそれと入れ替えに、2階から男女2人が降りてきた。(こちらはカップルには見えなかったけれどおそらくカップルなのだろう)

なんだ、結構お客さんいるじゃん

と思う。


ごちそうさまでした〜

というと、

ハヤイネ〜

とメキシコ人みたいな顔した店員さんに言われる。

美味しかったからすぐに食べてしまった。

これは割と本当で、そう店員さんにも伝えた。


それから満腹で満足したお腹をさすりながら
家に帰る。

冷蔵庫に冷やしておいたチョコレートを一粒口に放り込んで、

パソコンを開き
"中国人みたいな顔"で検索をする。

可もなく不可もない結果がでてきた。

戦争はもう起こらないでほしいと思った。


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