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テイクオフ時の、ボードの角度問題の解決の話

年子育児におわれて、一人休みという言葉が1年ぶりぐらいの今日この頃、久々にサーフィンに行けました。久々過ぎて、海怖い!引き波怖い!足着かないところ怖い!背中痛い!とビビりまくりでした。ダメダメですね。


さて、初心者や初級者向けに、タイトルのことについて話したいと思います。



テイクオフのボード角度問題

サーフィンには、反対の言説がまかり通っていることがよくあります。どっちだよ!と言いたくなります。


テイクオフの時は

(波の角度関係なく) 板を水平にする!!

板を波の斜面に合わせる気持ちで!!とか、顎を板につける。(傾ける的な意味合い)


というわけで、この対立問題を自分なりに解決説明してみようと思います。結論からかくと、どっちも正解ですが、場合分けとレベル差の理解がたりないことが、発端です。


例えるなら、テニスのテイクバック(振りかぶり)みたいなものです。返球場所に素早く入り、しっかり振りかぶって、強く打ち返そう!! = 板を水平にしなさい。それができる人は上手い人で常にそういう状況にもっていける、その状況を目標にしなさいという意味合いで語っているのでしょう。要は100点満点の理想状態です。しかし一般人からしたら、そんなに素早く狙ったポイントに動けないし、振りかぶる余裕もない時だって沢山ある。でも打ち返さないとそこで敗けなんだから、とにかく打ちにいく = 板の角度を斜面に合わせる! な訳です。50,60点の状態だろうが、とにかく必死に食らいつく状態です。

というわけで、最終的に目指すのは、水平かもしれないですが、時と場合に応じて、傾ける的な意味合いも意識してサーフィンする必要があるが正解で真実だと思います。なので、水平に!保つ!に囚われない方がいいでしょう。以下で詳しく説明します。




サーフィンに話を戻し、具体的に説明します。

テイクオフに重要な要素は、以下4点です。

1、パドルによる助走、加速。(造波抵抗?プレーニングとかそんな話)

2、波の斜度やうねりの状態と、テイクオフ直前の自分との位置関係

3、ボードの浮力、ボードの長さ

4、ボードに乗る自分の前後位置。ボードへの自分の荷重と安定



引用元サイト:メンツル https://menturu.net/surf-takeoff/

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 の記事で説明した通り、サーフィンのスピードの主な部分は、巻き上げてくる波とボード浮力、それを押さえつける荷重が合わさって、前向きの推力・揚力になることです。後は、ブレイク時の、波の上から下に押す力が関わってきます。

細かい物理は話半分でいいです。要は、パドルで十分初速を出す。うねりのいいポジションにつける。荷重の前後左右重心荷重を安定させる。結果的に、バドルの水平姿勢のまま滑り出す。(波に対してボードが/とか、\になって減速や抵抗を生まないようにする。

全ての要素をクリアして目指すところ、目指した結果は、ボードを荷重で抑えつつ、見ためは水平の形になるとそういうことです。水平は究極の正解かもしれませんが、毎回そうできるとは限りません。よくあるのは次の通りです。



例1 速度が足りない場合

パドル力が足りない場合やバドル始めが遅くて加速が間に合わないケース。位置取りに失敗したケース、ブレイクの早い波だったケース。まとめると、波の斜度やらにたいし、滑り出し加速不十分の場合です。

その場合、水平に滑り出せずに、滑り出しは遅くなり、波に差し込まれノーズが上がり↖️ます。あるいは、差し込まれた分、適切な荷重位置が普段より前に行きます。

この場合には、上がるノーズを抑える=その時の適切な荷重位置が普段より前方にずれるため、速度や位置が足りないヤバイ!と思ったら、板を波に合わせて傾けるや、顎を板につけるという言葉の通り、最後の微調整で出来るだけ普段より前方に重心を持ってくる作業をすることで調整すれば滑り出す場合があります。パドル姿勢全体をいつもよりボード前方に置くのも有りかもですね。

もっとパドル力が足りない、適切な位置より遅れて、うねりからではなくて、上から下へのブレイクの力に助けられてテイクオフするような場合、(早い波で落ちるようなテイクオフ、トップのスープに押され気味でテイクオフ等) ボードが水平だとテールが持ち上がってパーリングするので、持ち上がりの分だけ、後ろに重心を調整します。これは、多分皆さん経験あって、パーリングしたくないから普段より背中を思いきり反ったりしていると思います。あれも水平ではないですよね。結果として重心を調整して、ボードは水平になるが正解です。



例2 厚い波、斜度のない波

厚い波や斜度のない波でも、普段より前方に重心を調整する必要があります。斜度がなければないほど、波がボードを持ち上げるベクトルの向きが緩やかに変わります。波とボードの接点も多少変わると思います。

最初の図の通り、ベクトルが合成されて推力や揚力になるので、変化したベクトルの向きに応じて、普段より前方に荷重重心を持ってくることで、前向きの力への変換が上手くいきます。逆に普段のままだと、波の力を生かせずに、ボードは滑り出しません。




終わりに

まとめておきます。

テイクオフ時、ボードに荷重後、結果として板が水平になる、が究極の正解。

しかし、未熟で食らいつく時は、顎を板につけるや波の斜度にボードを合わせるという言葉にあるように、普段よりも前に荷重する意識や微調整も必要です。あるいは、パーリングを避けて後ろに荷重が必要な時もあります。

言葉ややり方は、各自にあった方法で良いですが、テイクオフの時に前と後ろに重心をずらす調整や必要があることを忘れずに。水平という言葉に囚われないように!!

最後になりますが…、パーリングを恐れて自然と後ろ重心気味がデフォルトになってしまってる人が多い気がします。で、テイクオフも遅くなっている。私以外にやってるところを見たことないダサイ技ですが紹介しておきます。パドル姿勢でパーリングしそう!と思った瞬間に、両手で左右レールを掴み、前方に押しやり、そのままテール付近のレールをつかみながら板から落ちて、立ち泳ぎみたいに浮いちゃう技です。これで絶対パーリングしません。緊急接触回避等にも使えると思うので、良かったらお試しあれ。パーリングしないと安心できれば前方寄りにもいくらでも攻められるはずです。




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