【まさか自分に性病が】 5. 想像しなかった事態に
2週間の服用を終えた僕は
①1ヵ月後に、もう一度病院にいく
②検査を受ける
③数日後、結果を見る → 何もなければ完治
という流れを踏む。
抑えとく話としては、
薬を飲み終わってから、次に病院で検査を受けるのは
「1ヵ月後」ってこと
完全に菌が死滅するのがそれくらいの期間らしくて、
それまでに検査しても、死骸を間違って検出しちゃう、とかもあるらしい。
だから、1ヵ月待機してたんだけど、
それが、おかしなことが起きる。
急に、とある日の昼に、分泌液がでた。
明らかに症状は減っていたから安堵はしてたんだけど、
あれ?
と思って、その日を過ごすけど、
また、夜になると出てた。
こういうこともあるのかな?
薬が効いてる途中なのかな?
でも、
次の日も、分泌液がでる。
明らかにおかしい。
薬飲む前と似た感覚だから、無視して過ごせない。
ちょっと、心臓が不安で高鳴る・・
でも、どうすることもできないから、その違和感を我慢して、1ヵ月後。
検査に行った。
採尿。
4日待つ。
会社のトイレで結果を見る。
結果、
クラミジア:陰性
マイコプラズマ:陽性(+)
僕の意識は、クラミジアが陰性になっていたことに注がれた。
あ、クラミジア治ってた、よかった。
安堵した。
一方、
なんだよ、マイコプラズマってやつ残ってんじゃん。
仕方ない、もっかい先生と話して、薬もらうか。
病院に向かった。
診察室に入ると、
先生は迫真の表情で言った。
「心して聞いてほしい。一生治らないかもしれない」
そこから、耐性菌という存在の説明を受けた。
僕は、このマイコプラズマの怖さを、そこで初めて知ることになった。
・最近、マイコプラズマgenitaliumが、性感染症として正式に認識されるようになった
・症状は、クラミジアや淋病と同様の症状をもつ
・さらに、耐性菌が生まれはじめている
耐性菌とは、薬に耐性を持ってしまっている菌のこと。
服用中にお酒を飲んだりとか、適切な治療ができなかった時に、生まれてしまうらしい。
自分の身体じゃなく、誰かの身体で作られて、そこから感染ることももちろんある。
2019年11月ごろに米国の医療学会が発表した、危険な「耐性菌リスト」の中にも、このマイコプラズマgenitaliumは記載されるようになった。
しばらく先生の話に聞き入り、
僕は耐性菌という、恐ろしい病原菌が身体に住み着いたことを認識した。
そこから、いよいよ、長い闘いが始まった。
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