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すぐパンクするという話

おはこんばんちは

自転車出張修理店のキットサイクルサービスです。


自転車の修理依頼ぶっちぎりナンバー1の故障ってなんだと思いますか?

そう、パンクです。

修理依頼の半数以上を占めています。

今日はよくパンクする人向けのお話です。


そもそもパンクって何?

自転車のタイヤというのは、

・表に見えて実際に地面を転がっている「タイヤ」

・タイヤの中で空気圧を溜めておくドーナツ状の風船の「チューブ」

の2重構造になっています。

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チューブに適切に空気を入れておくことで体重や走っているときの衝撃などを吸収してタイヤが潰れないようになっています。

このチューブに穴が開き、空気が漏れることをパンクと言います。

空気が抜けることがパンクなのではなく、チューブに穴が開くことがパンクです。


自転車の空気が減る原因

自転車の空気が抜ける要因は基本的には3つだけです。

①自然な空気抜け

自転車のチューブは気密性が高く作られていますが、それでも空気の分子の方が小さいのですこーしずつ染み出してしまいます。

すこーしずつと言っても、自動車などよりも遥かに早く減っていきます。

自転車のタイヤは細いので、車のタイヤよりも入っている空気の量が少なく、空気圧を高くしないと体重を受け止められないのですが、圧が高いということは抜けようとする力が強いということです。

そして、空気の総量が少ないということは少し減るだけで悪影響が大きいということです。

一般的なママチャリでは、通常2~3週間で体感できるくらい減圧し、1か月もすればパンクしやすくなるなどデメリットが目立ってきます。

風船が自然にしぼむのと同じ原理です。

②虫ゴム(バルブ)の不良

空気を出し入れするバルブ部分には、一般的なママチャリでは「虫ゴム」という種類のパッキンが使われています。

細くて小さい虫のような見た目なので虫ゴム。

安直ですね(笑)

この虫ゴムは非常に華奢な作りで、気温や湿度、普段の空気入れによる伸縮などですぐ劣化します。

早いと半年で切れてくるものもあります。

虫ゴムが痛んでくると空気を入れても1週間~程度かけてゆっくり抜けます。

完全に切れると、空気を入れてもポンプを外した瞬間にバルブから逆流してきたりもします。

風船の吹き込み口がちゃんと結べていないような状態です

③パンク

さっき書いた通りチューブに穴が開いて、入れた空気がその穴から漏れ出してしまうことです。

風船に穴が開けば当然しぼみますね


つまり、タイヤの空気は必ず抜ける


①~③の理由で、ちゃんと空気を入れてても結局抜けるわけです。

ということは

自転車を買う=空気を入れ続けるということです。


なんですぐパンクするの?

パンクというとタイヤに何かが刺さってしまって穴が開くことを想像しがちですが、

実際はそんなことほとんどありません。

じゃあなんでパンクするのよって話ですが

パンクの原因ぶっちぎりナンバー1は

空気圧不足

です。

ブリヂストンのホームページでもパンクの原因の74%が空気圧不足ですと言っています

空気が少ない状態で走っている=チューブがしぼんでいる状態で走ると、回転しながらチューブがすり潰されてもみくちゃにされます。

走ってる間ずーっと体重掛けてすり潰してる訳です。

すると、すり潰されたチューブはどんどん削れていくので、表面がボロボロになり最終的に穴が開きます。

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これがほとんどのパンクの原因です。

ちなみにこのようにパンクした場合、チューブ自体がボロボロになっているので、チューブ交換するしかありません。

ちなみに、チューブだけじゃなくタイヤも押しつぶされたまま回転するので、当然すぐボロボロになります。

空気圧不足で入っているタイヤは側面にひび割れが出ます

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たまーに空気入れるだけだと、手遅れになっている場合もあります


ある日急に思い立って

「たまには空気いれようかしら」

とても良いことですがちょっと待ってください

空気を入れる口金部分、斜めっていませんか?

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あまりにも空気圧不足で走っているとタイヤ内でチューブの位置がズレていって、引っ張られているバルブはどんどん斜めになっていきます。

ちなみにこれ、タイヤの中ではこうなっています

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バルブ根元で団子状に集まってしまっている状態で、こうなるともはや空気が入りません。

むりやり入れると破裂したりします。


こうなったら一度チューブを出して正しく収め直すしかないですが、ここまでくると前述のようにチューブがボロボロになってるので交換になると思います。


お話をまとめますと、空気を入れないで走っていると

・すぐパンクしますよ

・空気圧不足でのパンクはチューブ交換になっちゃいますよ

・下手すりゃタイヤも交換ですよ

・後になって急に空気入れようと思っても手遅れになりますよ

ということです。

パンクの原因の7割以上は空気圧不足なわけですから、空気を入れるだけで7割のパンクは防げます。

空気入れるのってとても面倒ですが、修理代勿体ないのでせめて月に1度は入れた方がいいですよ。


ご拝読ありがとうございました。


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