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2024フェブラリーS 回顧 ペプチドナイル

 フェブラリーSは、ペプチドナイル快勝。

 レース前の見立てでは、レースレベルは低いと感じた。
 前走がウイリアムバローズに負けての2着で(しかも56キロしか背負っていない)、重馬場の走りやすい馬場でしか結果を出していない、重賞未勝利のオメガギネス1番人気はさすがにやり過ぎだろうと。ウイルソンテソーロも東京1600のスピード勝負ではここ二戦と勝手が違うだろうと。時計勝負の芝マイルベストのガイアフォースがなぜダートで人気なんだと。波乱のにおいはプンプンしていた。

 しかし悲しいかな、目はドゥラエレーデに向いてしまった。ほとんどダートで底を見せていない戦績、ここ2戦の結果に引っ張られたか・・・。
 穴は追い込み組だろうと考えてセキフウ、アルファマム。ここ2戦の内容がよいペプチドナイル。予想のピントはまずまず合っていた。

 ペプチドナイルは昨夏の北海道で連勝してエルムSで人気を集めた馬。ここでは逃げ一辺倒のような戦法がハイペースの中でまるで通用せず大敗した。その後もみやこS、カノープスSで逃げの手に出て力不足を感じさせる内容を続けた。ここまではよくあること。ベテルギウスSの勝ち方がそれまでとはひと味違った。4角手前の内で一旦退くような形になってから盛り返して勝つ、というもの。しかも斤量は59キロである。馬の中で何らかの成長か一皮むけたものがあったのだろう。東海Sの敗退は時計勝負の中でのもので、レースにはしっかり参加できていた。だから、馬場やコースが変わった今回は進展があるだろうとは思っていたのだ。

 痛恨と言えば痛恨だが、重賞未勝利の馬をここで単勝や単複の勝負にまでいけたかと言えば疑問符である。戦前はヒモの一頭で単勝勝負の馬とまでは考えられなかった。割り切って進むしかない。

 逃げでしか勝てなかった馬が先行の形でも結果を出したときは(好走、というレベルでも)馬の成長の証。先行できる馬は馬券になりやすいから、その後もしばしばチャンスを与えてくれる(と、改めてレース前の自分に教えてやりたい)。

 かなりハイペースであったが、追走に脚を使ったのか、差して来られなかった後ろの馬たち。レースのレベルを示していると思う。

 いや、それにしても、夏の函館のマリーンSの1着3着がそのまま次の年のフェブラリーSの1着3着に入るなんて、事実は時に面白い。
 
 

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