聴覚障害者とのコミュニケーション手段とその特徴 聴覚障害の基礎知識 part5

聞こえの実態
伝音性難聴の場合は、音を内耳に伝える部分の障害のため、音が小さくなってしまいますが、内耳に異常がない場合は、補聴器で十分に大きな音に増幅すれば、聞き取りは改善されます。

補聴器の装用効果がかなり高いと言えます。

感音性難聴の場合は、例として、「アイウエオ」のように、低い周波数で強いパワーをもつ母音は、比較的よく聞き取れますが、「さしすせそ」などの子音は、高い周波数が中心で、パワーも弱いため、2000Hzからの高い音が聞こえにくい、聴力型の場合補聴器で十分な大きさにしても、聞き取りは不明瞭です。

例えば、「明日」は、母音だけの「アイア」と聞こえてしまうことが多いのです。

あまり大きく増幅しても、かえってうるさく感じてしまう。(補充現象といいます)場合もあります。

聞こえる人が騒がしい場所でも会話できるのは、自分が聞きたい音だけを選んで聞く能力があるからですが、感音性難聴では、聞きたい音を選び出す力が低下しており、騒音にかき消されて、聞き取れなくなります。


1小さい音が聞こえない
60dBHL以上に聴力レベルが落ち込むことが多い
2話し言葉の聞き取り(聞き分け)が難しい。
3大きい音は、うるさく感じてしまう。
4聞きたい音か選び出せない。

感音性難聴では、補聴器を装用する場合、音を大きくして、音として聞くことは出来ても、言葉の聞き取りが十分にできないため、補聴器の効果に限界があることを知ってください。

メガネは調整すれば、見たいものは、
くっきりと見ることができますが、補聴器では、高性能な機種で調整を十分にしても、明瞭な聞き取りを期待できない場合が多いのです。

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