聴覚障害者とのコミュニケーション手段とその特徴 聴覚障害の基礎知識 part2

聞こえの仕組み音は空気の振動で伝わります。

外耳道を通り、突き当たりの鼓膜を振動させます。

耳介と外耳道を外耳と言いますが、外耳道の長さは、大人で2センチから3センチほどです。

その役割は高い音(3kHzから4kHz)共鳴、強調させて、聞き取りやすくする役割を持っています。

そして、鼓膜の振動を効率良く内耳に伝えるため、鼓膜と連動する三つの耳小骨との「面積比」と「てこの原理」で振動を増幅します。この部分を、中耳といいます。

増幅された振動は、形見カタツムリの形に似ていることから、「蝸牛」と名付けられた器官に伝わります。

中はリンパ液で満たされており、音に反応して電気信号を発生させる有毛細胞があります。ちょうど、音のセンサーの役割を果たしていると言えます。

この蝸牛は、伸ばせば約3センチの長さです。

入口(耳小骨側)の有毛細胞は、高い音に反応し、低い音は奥の有毛細胞で反応します。

蝸牛と一緒にあるのだが。

あるのが、前庭・半規管で、平衡感覚に関わる機関です。これを一緒にして内耳といいます。

中耳までは、音を振動で伝える部分なので、「伝音系」と呼びます。

内耳以降は聴神経を通る電気信号(パルス)に変換されて脳に伝えられ、「音」として感じる部分であることから、「感音系」といいます。

鼓膜に穴があいたり、耳小骨の硬化や、中耳に水がたまるなどの病変が起こり、振動がうまく伝わらないために、難聴となる場合を「伝音性難聴」と呼びます。

蝸牛の有毛細胞の損傷や聴神経の損傷で電気信号がきちんと脳に伝わらない場合は、「感音性難聴」と呼びます。

また、伝音系にも感音系にも障害が起こる場合、「混合性難聴」といいます。



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