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目も耳も心臓も手も、aikoを見つめて

aiko好きな友人と行った、2015年LoveLikeAloha5(LLA5)から3年、また、あの幻想空間に戻ってこれた。

日本中探しても、真夏の海岸に早朝あれだけの人が押し寄せることなんてないだろう。恐るべしaiko。文句も言わずにむしろ楽しみすぎる気持ちを、あと12時間どこにしまっておこうかとそわそわしながら砂浜の上を行進。全然、苦じゃない。仕事の日のいつもの7時起きがあれだけ辛いのに、5時起きでもへっちゃら。今脳内に流れている幸せ物質どこかにためておきたい位、ドバドバと壊れた蛇口からあふれている。

運命のくじ引きで花道ブロックに入れなかったときには、「うっ」ときたけど。
「お立ち台にだっていっぱい来てくれるはずだ!」と、励ませばけっこうあっという間に立ち直れた。だって、脳内幸せ物質でいっぱいですから。

「夏が帰る」の前奏が流れだして、ライブが始まったら、残してきた仕事も断った約束も、思い通りにならないいざこざも、心配事も頭から消え去った。
「うわ、きた!!」
大人の終わらない宿題からの解放。無心になれる空間。

まだ日が落ちていない空にアップテンポなリズムが響いて、雲の薄いところがライトが反射したようにオレンジになる。1曲進むごとに、ステージの照明だけじゃなくて、もっと大きな空や海も全部ひっくるめて演出が進んでいく。

詩のように語りかけてくるaikoの曲と、歌うことが好きで好きでたまらないと全身で叫ぶ歌姫、茅ケ崎の海、泣きながら叫びながら見つめながら思い思いに楽しむファン。全部ひっくるめてのライブ。いま、この瞬間が好き。

「瞳」を花道中央ステージで1曲歌いつくすときには、歌詞がメインステージバックに1行、1行浮かび上がって、ひとことひとこと友人に宛てて書いた手紙のよう。ブルー一色のライトをいくつも浴びて、aikoの周りだけ海中に見えてくる。ゆっくりとフェードアウトしていくメロディーが止んだ時。

波が砂浜に拍手を送る。

そう、これ!!!!

アリーナでは絶対に表現できない。

LLA5で「カブトムシ」を聴いたときも、大サビ最後の「生涯忘れることはないでしょう」のフレーズ「生涯~」で、細く長く高く透き通るテグスのような声が響く時、メロディーが止んで、数秒時間が止まる。今まで耳の傍にあったものが離れると、遠慮しがちに波音が鳴る。彼らのビートが静かに遠ざかるタイミングで、すっと、またaikoが歌い始める。

会場全体とかそんな規模じゃなくて、全部巻き込んで世界が変わるこの時に一目ぼれして、今年は前回を悠々と超えて、また好きになっている。

盛大に夜空に上がる花火。ライブで熱くなった身体は、もう花火を見てもそれ以上には熱くならなかったけれど、「2018年夏、終わった」と噛みしめるにはちょうどよかった。

目も耳も心臓も手も、aikoを見つめていて、どれだけ人を魅了するのだろうと考える。
プロジェクトは、出来る人よりも好きな人がやった方が周りも楽しいし、料理はおいしいものを食べたい・食べさせたい人が作ったものが美味しいと私は思っている。

きっとね、みんな楽しみで仕方なかったけど、あれだけの人を熱狂させたaiko自身が楽しんでいたのかなって思うと、あの場にいれて本当に良かったと思う。また、次に会うときにはもっと好きになれること楽しみでしょうがない。


伝わる文章練習中です。サポートしてもらえたら、小躍りするくらい喜んで、また書きます。