見出し画像

緑茶の健康効果は「カテキンの分解」が鍵だった!!

https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44125  緑茶の健康効果は「カテキンの分解」が鍵だった
いつもそこにある「煎茶」の歴史と科学(後篇)
2015.06.26(Fri)漆原 次郎
他にも、エピガロカテキンガレートが“悪玉コレステロール”とも呼ばれる血中の「LDL-コレステロール」の値の上昇を抑える作用なども発見した。これは、メタボリック症候群の要素の1つである脂質異常症の改善にもつながるのだ。また、カテキン類が血糖値の上昇を抑制する作用も、ヒトを対象とする実験で明らかにしている。

糖尿病

カテキンよりも吸収される物質の正体とは?
 抗酸化作用、コレステロール低下作用、血糖上昇抑制作用。これらの作用を煎茶の渋み成分であるカテキン類が持っていることが分かってきた。だが、南条氏たちはある疑問を持つようにもなった。

 「こうした作用は、カテキン類が血管など体の中に入っていかないと起きません。でも、カテキンはさほど体の中には入って行かないのです。本当は何が効果をもつのか・・・」

作用の大きさからすると、カテキン類が体の中に入っていくだけでは、つじつまが合わないというわけだ。そこで南条氏たちは、「カテキンを含む緑茶を飲んだあと、そのカテキンが体内でどうなっていくか」に着目した。

 「カテキン類を摂取すると、腸内細菌がカテキンを代謝し、分解していくのです。それにより、カテキン類が低分子の細かい物質に変わるため、体の中に入りやすくなることが分かってきました」

腸内フローラ

 腸内細菌とは、腸の中に常に存在する細菌のこと。その種類も1000種類と見積もられており、それぞれが役割を果たしている。南条氏たちは、エピガロカテキンを細かい代謝物に変える腸内細菌をラットの糞から単離した。そして、その細菌をAdlercreutzia equolifaciens MT4s-5と名づけた。この細菌は、女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンを代謝する細菌と遺伝学的に近かったという。研究を進めると、イソフラボン代謝菌そのものに、カテキン類を代謝する能力もあることが分かってきた。また、エピガロカテキンガレートも、Enterobacter aerogenesなど複数種類の腸内細菌によって分解されていくことが分かった。

 実をいうと、カテキンの分解物の作用は、カテキン類よりは劣るという。だが、分解物のほうが血管など体の中に入っていく総量が多くなるため、カテキン類より作用が高まりうるのだという。

 「例えば、カテキン類のエピガロカテキンガレートが最も高い抗酸化作用を持っていますが、試験管での実験では体の中に1%も入りません。一方、その分解物は30%も入っていきます。たとえ、分解物の抗酸化作用が10分の1しかなくても、3倍の効果をもつ可能性があるわけです」

南条文雄(なんじょう ふみお)氏。三井農林食品総合研究所研究所長。農学博士。1991年、三井農林に入社。三井農林に籍を置きながら、茨城県つくば市の食品総合研究所(現・国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)にて1年間、緑茶の主要成分・カテキンの赤血球変形能や血液凝固に及ぼす影響などを研究。その後、食品総合研究所で「ヤーコン芋」に含まれるフラクトオリゴ糖に関する研究、茶カテキン類の機能性に関する研究に従事する。2005年より現職。

カテキンの効能はよく知られている事実である。人体への吸収力には違いがあります。それは、腸内細菌の差であり、腸内細菌がカテキンの吸収を助けていたという事実にはびっくりです。

お茶の専門家でも、カテキンの体内吸収が悪いとされています。牛乳とともに飲むほうが良いという説があります。私自身は、日本人の遺伝子に多い乳糖不耐症なので、牛乳は飲みません。飲めません。ヨーグルトも食べません。ただし、日常茶飯事にお茶を飲んでいます。これは、私の長年の生活習慣であります。このおかげはたっぷりと頂けていると実感感謝しています。

         OMGT 12代専属茶師 12代喜多重左衛門ー松田興昌


宇治茶師の末裔です。私も緑茶の広報を世界に発信しています。喫茶道・喜多重左衛門として、日本人の身近にある緑茶の偉大なる効能を再発見中です。地球にも優しい有機宇治抹茶を推奨しています。よろしくお願いします。