
日本に住んでいて知らなきゃソンをするお茶のこと。10の秘密項目お茶の効用を科学する。
3-6 動脈硬化を予防する
動脈硬化巣形成の始まり
コレステロールは細胞膜の構成成分であり、低密度リポタンパク質(LDL)はこのコレステ ロールを肝臓から血管を通って末梢組織へ運ぶ重要な役割をしています。
末梢組織はコレステ ロールを十分取り込むとそれ以上コレステロールを取り込みません。
そのため必要以上のコレ ステロールがあると血液中のLDL濃度が上がってきます。長期間LDLが血液中にあるとLDLは 内皮下に浸潤し、酸化されて酸化LDLとなります。
この酸化LDLは血管の一番内側にある内皮 細胞を傷つけ、血栓ができやすい状態にします。血液中の白血球の一種である単球は、酸化 LDLを見つけるとそこへ集まり、分化してマクロファージとなって酸化LDLを食べて除去しま す。
マクロファージは酸化LDLがなくなるまで食べ続けますが、食べきれないと泡沫化細胞と なり、最終的には死んでしまいます。
つまりコレステロールをたくさん食べたマクロファージ の死骸が血管内(内皮下)に残るのです。これが動脈硬化巣形成の始まりです。
このことから、LDLが酸化LDLになるのを防ぐことが動脈硬化の発症・進展の抑制に重要 であると考えられます。
ブタ血液より取り出したLDLを酸化させる実験で、エピガロカテキ ンガレート(EGCG)やエピカテキンガレート(ECG)などの茶カテキンがこの酸化を強く 抑制することがわかりました。また、血栓の形成に重要な働きをする血小板の凝集もEGCG やECGが強く抑制することが認められました。次に、緑茶より抽出した茶カテキン(商品名 ポリフェノンE、EGCGを約60%含む)300 mgを朝夕1日2回、1週間与えた後、血液から LDLを調製して、どのくらい酸化されているかを調べたところ、ポリフェノンEを摂取してい ない人に比べてLDLの酸化の程度が低いことがわかりました。また、動脈硬化を発症するマウ スにポリフェノンE(0.08% 水溶液)を14週間飲ませると、大動脈の動脈硬化巣の面積が小 さくなることがわかりました。
以上のことから、緑茶を飲むと、 茶カテキンが消化管から吸収され て血中に入り、LDLの酸化が抑え られて、動脈硬化の発症・進展が 予防できると考えられます。茶カ テキンは水溶性のため、比較的速 やかに腎臓から尿中に排出されて しまいます。茶カテキンの血中濃 度を維持するためには、一日数回 緑茶を飲むことが必要です。
(富士常葉大学・大学院環境防災研究科 社会環境学部教授 池田雅彦)
ビタミンもカテキンもも3~4時間後には、尿中に排出されてしまうので、こまめに飲むことをお勧めします。
サプリメントではなく本物の緑茶を
簡単にお茶の力をいただく方法を考え商品化できることが、
今後の私の課題です。
アイデアはありますので、
ご興味のあるお方は、期待とメッセージをください。
喜多重左衛門