見出し画像

いつもあげちゃう⁈

元教会長:ひさすえとまこ

「のりはー?」と我が家の2階のキッチンの小窓から、子供たちが小学校へと坂を上って歩いていく背中に叫びました。娘の返事は「えー!のり、食べたー!」えっ⁈朝食に海苔を食べた話じゃなくて、今日図画工作で使う糊を忘れずに持ったの?と聞いているのに。

おおらかでなんでも人にあげるのが好きな長女は、図工で糊を使うので、家にある糊を集めて4つ持っていくと、準備していたのです。ですが、昨晩、机の上に置いたままになっていたのを思い出して、私は、叫んだのでした。
「忘れた人に貸してあげよウ。」と準備していました。だからと言って、積極的に「貸してあげます。私、持っています。」なんて言える子でもありません。誰にも使ってもらえなくて、糊の出番がなければそれに越したことはないのでしょが。

小さい頃から、いつも気前がよくて、家にあるおやつを全部持って行って、みんなに配ったり、誰か忘れたらと考えて、いつも多めに持っていたり、毎週給食当番のかっぽう着を持って帰ってきたりする優しい子どもです。かっぽう着の話は、毎週給食当番をしているのかと思って尋ねてみると、お休みしたお当番さんの分を持って帰ってきたというのです。「どうして持って帰ってくるの?」と聞くと、「給食が大好きだから。」と。なんともはや。

私は、狭い心で、娘ばかりが損をして報われていないような気持ちにもなり、時々イライラしたりもします。
「こんな娘の親切心は、どこかにストックされていて、困った時に誰かの親切心が出てきて助けてくれたらいいのに。」と親心に思ったりもします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?