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ロバートキャパ。読んだ言い訳


あなたが本を買うとき。または図書館予約したいとき。

選んでる基準は、なんだろうか。

ぼくのは明快で、大半が購読する読売新聞の書評を読んで決めている。この一年で読んだ遺伝子や宇宙、歴史に関する本は、これにあたる。

大半ということは、それ以外があるわけで、そっちのほうはかなりのミーハーだ。

このところハマってるマンガがある。
アニメにもなってる、「映像研には手を出すな」は、三人の女子高生のアニメ制作にかける情熱を描いた傑作だが、

「浅草氏の冴えたやり方(4巻30話)」で、浅草みどりが立ち読みして感激していたのがこの本が気になった。

「すげえ。知りたいことがぜんぶ描いてある」

このセリフに、興味がわかないはずもない。ぼかされた文字を読み解いて、明らかになったタイトルがこれ。

「ロバート・キャパ」

紙の本が発行されてない世界で、67200円もする古本だそうな。
ぜひとも読んでみたい!

写真は見るだけでいいので図書館で借り、手記の「ちょっとピンぼけ」のほうを購入した。

ロバートキャパは、ハンガリー生まれのユダヤ人。そのまんま映画になりそうな、激しい人生を送った人物だ。

スペイン内戦にて初の戦場を体験。ゴルダバ戦線で撮影した、崩れ落ちる兵士の写真が超有名。世界最高のカメラマンと言われた。

アメリカの仕事を受けることが多いが、生涯、定住することはなく、戦場から戦場、仕事場から仕事場へ動きまわる生き方をしていた。

「ちょっとピンぼけ」は第二次世界大戦を中心に書かれた手記。1ページの出だしから、この人の波乱万丈ぶりが発揮される。

アメリカのアパート。ほぼ無一文の彼に、三通の手紙が届く。

一通目 電話会社からの督促
二通目 合衆国移民局から敵性外国人認定(カメラ没収、街から出るのも禁止)
三通目 新聞社からの仕事依頼(英国へ行け)

彼は、どうやってアメリカを出国するのか。とっ始めから引き込まれてしまうこと、請け合いだ。

面白い本は、どこに潜んでいるかわかったものじゃない。よくある書籍ランキングは悪くないし、読めば面白いのだが、なんか、出版社に載せられるような、味気ない選定判断に思える。

ぼくの選定基準も、他人頼りなのだが、興味あるネタからの繋がり。ちょっとだけ、自分で選んだ気になるところがいい。


ちなみに、大判のロバートキャパ写真集は、Amazonで2000円で買える!


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